石川と和歌山 2つのスタンプラリー

 自転車絡みのイベントと云えば、サイクリングと称しながらレースまがいのイベントばかりで、その様なものには全く興味のない私ですが、ここ最近自転車を対象にしたスタンプラリーも行なわれる様になって、我が意を得たりと嬉しい限りです。サイクリングの愉しみは計画を練る処から、高い参加賞を払って人に決められたコースをなぞって何が面白いのでしょうね、それって結局は速さを競っているだけの様な、自転車趣味も機材と経費にコストをかけて満足する、お金はあるけど時間がない現代人にはマッチする遊び方なのかも知れませんが。それに比べて自治体の主催するスタンプラリーなら、概ね参加は無料、あわよくば記念品が貰えたり、抽選とかで結構な賞品が貰えたりと。自分の技量や体力、嗜好にあわせたプランを練る事を愉しめます。


 石川県が主催する「いしかわ里山里海サイクリングコース」のモバイルスタンプラリーは一昨年から行なわれてそうなのですが、今年(2018年)は4/28~11/30の期間で68ヶ所のポイントが設定されています。なお一昨年(2016年)は9/1~10/30の期間でポイントは25ヶ所、昨年(2017年)は7/15~11/30に期間でポイントは55ヶ所だった様です。
 実はそのスタンプラリーを知ったのは7月21~22日に予定していた「しまなみキャンプライド」が豪雨禍で色々と障害があり参加を遠慮した代りに能登半島へ向う事にして下調べをしていた時でした。北陸3県在住ならともかく県外からの参加者にとって、68基ものポイントはあまりに多すぎます、そのポイントも道の駅以外は馴染みのないものも多いのも。自治体主導なら経済効果も考慮して、県外からの参加者にも魅力的であってほしいものです。さて能登行きでは私にとって道路元標が生涯をかけたポイントラリーみたいなものですので、負担にならない程度に「いしかわ里山里海」も少し回ってみようかと。
 結果的に7/20~7/24の「能登半島ツーリング」と8/10の「道路元標蒐集サイク」で20ヶ所を回る事ができましたが、もう少しマメに回れば後10ヶ所位は回る事ができたかも。ウェルカム看板と称した看板も大きく目立っていて、奥まった場所にあって判り難い場所では表通りに案内看板があって気が利いていました。しかし68基は多すぎです、前年のポイントが繰り越せるならともかく、毎年ポイントが増えているのは如何なものかと、こう云ったイベントを継続させるに多少なりとも経済効果を期待するなら、年ごとの新鮮さが必要かと、限られたエリアに幾つものポイントが集中している場所がある事が。今年はもう無理だとして来年は再度挑戦してみたいと思います。パーフェクト賞(1名)、オールいしかわ賞(全ての地区で1箇所以上/1名)、エリアクリア賞(1つのエリアで全て 各地区1名)、ポイントランキング賞(開催期間中の累積ポイント 1箇所上限 20 回 上位5名)、里山里海賞(2箇所以上 30名)の内、オールいしかわ賞、エリアクリア賞、里山里海賞の抽選資格は得たのですが、数ヶ所回れば何か参加賞みたいなものがあれば良いのにね。
 この手のスタンプラリーに参加する様になったのは2014年(最終的に2015/3/26まで延長)に奈良県が中心となって和歌山・三重との三県共催で行なわれた「Tour de 紀伊 2014」からですが、周知不足かしてか参加者も極めて少なかった様です。期間が延長された2015/1からの参加にも係わらず30ポイント全てを達成しました、パーフェェクトは私を含め7名だったとか。この「Tour de 紀伊 2014」では各ポイントに何の案内もなく、GPS座標をスマホアプリで確認させる方法で、記録に何とクッキーを使用した為にデータを失う参加者が続出した様で、また並行して行われたフォトコンテストでは不手際もあって、自治体が行った行事としてはお粗末な結果だった様です。
 その「Tour de 紀伊」翌年も新たなポイントでの開催を期待していたのですが、和歌山・三重両県にそっぽを向かれたのかはどうかとして、奈良県だけで「ならサイクルスタンプラリー」として2015/7/18~11/30の期間に奈良県下24ヶ所のポイントで行なわれ、こちらも無事に24ヶ所達成(10名いたとか)とついでのフォトコンテスト最優秀賞を頂く事に。残念ながら翌年以降の開催はありません。
 今年3月にはちょっと趣の変わった処で「さんぽdeサイクリングin天理」と云う1日限りでロゲイニング風の行事があり25ヶ所中24ヶ所を回る事ができました、ただ主催者側のNPO法人のテキトーな運営が些か顰蹙ものだったのですが。

 石川県の68ヶ所は今からではとても無理だなぁと思っていた処に和歌山県が「サイクリング王国(WAKAYAMA800)」の一環として8/1からモバイルスタンプラリーを行なうとの案内が…


 期間は2018/8/1~2019/3/24で和歌山県下の45ヶ所のポイントが設定されています。リピータ賞とか多分に石川県のそれを意識している感じもあるのですが、山岳賞の5ヶ所は護摩壇山の1,232mを筆頭に高野山(823m)、生石高原(787m)、千葉山(468m)、那智の滝(320m)と、昨今のロードバイクによるヒルクライムを意識している事が伺えます。コースを指定している訳でもないので、これはこれで面白いのかも知れませんが。
 と云う訳で半分は和歌山の血を引いている私(本籍地:和歌山県)が参加しない訳には行きませんので、45ヶ所走破に向けて始動です。県下では行き止まりでない殆どの国道県道は過去に走っているのですが、見当の付かないのが千葉山(せんばやま)、狸の出てくるのは熊本の船場山ですが、ここは何やら地元ローディのメッカだとか。
 なおマップは「轍ONLINE」で作成していますのでウェイポイイントをGPX出力する事が可能です。ライセンスの関係で公開しかねるのですが、GoogleMyMapにインポートしてスマホ上で利用しています。

No tags for this post.

8月12日の日記

 少し時間があるしティッシュペーパーが切れそうなので献血に行く事に、炎天下に大和郡山まで20キロ近く走って行くのだから、たかだか200円程のものを貰った処で、割りに合う話でもなんでもないが、がっつり走る時間も気持ちもないし、ポタリングなんて気楽な気候でもない、何か目的が無ければ走りに出られないと云うだけの話なんです。ボランティアの献血だから代償を云々するのも何だし、献血制度は過去には売血による社会問題もあった訳なんですが、最近当たり前みたいな態度の赤十字職員を見かけると、なんかそれなりの代償を貰っても良い様な気もしないでもない、露骨に金品はなんだろうから、健康保険料とかの減免措置とかしてくれないかな、定期的な血液検査で病気の早期発見もあるかも。
 帰りにティッシュを積んで走って来なければならないので、空のフロント2サイドで出動です。日影の多そうなコースをと、まずは横大路を西へ走り八木札の辻から中街道(下ッ道)を北上し、二階堂から三郷橋へ。
 
 何やら成分献血の方が空いているのかキャパが大きいのか(実際の所要時間は倍)、どんどん番号が抜かされる、まぁ急ぐ事もないので「ご自由にお使い下さい」とのパソコンを、それがとんでもなくどん臭い、ブログランキングの順位を1つでも上げてやろうとアクセスするのだが、なかなか前に進まない、結局は順番の呼び出しが先にきてしまった。
 献血後の水分補給をとのんびりしていたら、午後から雨との予報が、そう云えばなにやら雲行きも怪しくなってきた。

 帰りは大和川河畔にでて「はせがわ展望公園」まで来たところで、行く手を雨雲に遮られてしまった、橿原市方面大和三山がまったく見えない。ここには大きな四阿や自販機、トイレがあるので暫し雨宿りを、時折冷蔵庫を開けたときの様な冷たい風が、異常なまでに暑い夏、その上奈良県国中は台風の時以外はまったく雨が降らなかった、ここにきてようやく夏らしい夕立が、ってまだお正午前なんだけど。

 雨雲レーダーの予報によると、どうやら雨雲は東に流れていく様だが、夕立の雲だけは突然現れて消えるので、あまり当てにはならないのだが、ともあれ収まった処で再び大和川沿いの道を帰途へ、雨のお陰で一気に涼しくなって走っていても心地良い、中味がテッシュペーパーだから全く以て重くもなんともないのだが、2サイドで走っているとまたキャンプツーリングに行きたくなってきた、この夏は能登で懲りたはずなのに、喉元過ぎれば何とやら。本日の走行20数キロって処かな。

No tags for this post.

道路元標蒐集サイク(石川篇)

 「18きっぷ」はまだ残っているのですが、まとまった休みがないので日帰りの予定で北陸へ、石川県南部の道路元標を巡ります。桜井から「18きっぷ」だけで日帰りしようしても、現地での滞在時間が5時間程しか取れないのです、少しでも早く着こうとJR奈良駅まで20キロ余りを自走する事に、奈良05:46→0647京都07:00→0807近江今津0814→0946 福井10:15→1056加賀温泉のスジで、桜井始発より1時間早く着きます。未明の上街道を走るのですが、そこは走り馴れたる道、その上最近奈良市域に入ると街灯が滅茶苦茶明るいのです。
 加賀温泉駅からスタートする事にしたのは「いしかわ里山里海サイクリングルート」のモバイルスタンプラリーのポイントが駅前にあると云う理由からなのですが、北陸新幹線延伸で新駅となる加賀温泉駅は現在仮駅舎で、ホームから改札まで結構歩かされます。バスの降車場のベンチがお誂え向きだったので早速輪行支度を解きます、先日の事があるのでペダルの取り付けは慎重に。
 まずは江沼郡の庄村道路元標分校(ぶんぎょう)村道路元標を、それぞれ住吉神社と菅原神社の前にあります、明日はその住吉神社の秋祭り、準備が始まっています。今日は曇りの予報を頼りにして出掛けてきたのですが、なんとカンカン照り、でも季節はもう秋なんですね。
 「いしかわ里山里海~」のポイントの自動車博物館を経て山あいへと入って行くとお天気が曇り模様に、粟津温泉近くのローソンで補給の後、県道163号瀬領粟津線、県道161号大杉長谷線と継いで県道43号丸山加賀線へ、2009年6月20日大杉谷村道路元標まで往復しているのですが記憶に残っていません。大杉谷川に沿って緩やかに登って行く走り易い気持ちの良い道が続きます、連日の猛暑に辟易としていただけに曇り模様が過ごしやすく、蝉時雨の道を快走していたのですが、些か雲行きが怪しくなってきました、時折パラパラと。帰りの輪行に万が一泊まりになった場合に着替えを一式は持って来ているのですが、雨具の用意はしていません。
 ただ雨雲レーダーの予報は心配なさそうなので、二度ばかり雨宿りをしつつ先へ進みます、牛ヶ首峠から国道416号線経由で新丸村道路元標を経て、五百峠を小松市街へ下るつもりでいるのですが。
 道が峠道らしくなってくると雨足も強くなってきて本降りに、幸いバッグ類のレインカバーはあるので、荷物は濡らさずに済んでいるのですが、今回はロード故にお尻はビチョビチョ、替えのない靴を濡らしたくないので足を付けずに頑張って登ったのですがドボドボに、結局は無駄な抵抗だった様です。
 1419 標高420mの牛ヶ首峠に到着、峠は国道416号との三叉路になっていますが、右折しても現在は行き止まりです(福井県側へは長年R416の未開通区間だったのですが、今年9月9日に開通するそうです)。残念ながら雨宿りの出来そうな場所もなく、左折して新丸村道路元標へ下る事に。新丸村は1956年に小松市に合併編入され、現在ではかつての村域は廃村同様の状態に、その道路元標ですが、目標物も何もない道端に建っていて、予備知識が無ければ通りすぎてしまう様な場所なのです、幸い見落とす事はなかったのものの、帰宅後写真を確認すると真っ暗で何も見えません、どうやら撮影モードを選ぶダイアルが間違った位置に動いていた様です、いつもならモニターで確認をしたり、スマホのカメラで1枚位は押さえておくのですが、今回は雨の中で何れもしなかったのが。
 道路元標から更に下ると分岐があり左への国道は五百峠へと登り返し、右は大日川に沿って下ります。牛ヶ首峠へ入った辺りから流石のdocomoも圏外で、五百峠の標高とか情報が得られません、スマホ以外にGARMINがありますので、現在位置や標高は把握していますが、この雨の中幾ら登り返さなくてはならないかが読めません、右へ行けば大日川ダムを経て下り基調のまま北陸鉄道石川線の終点である鶴来駅まで行く事ができます。あと「いしかわ里山里海~」の5つのエリアの内残る「白山手取川ルート」を一つだけでもゲットするには鶴来へ下る方が確実なのです。五百峠を越えて尾小屋鉄道の跡を見てみたかったのですが、この雨と残り時間を考えると右へ下るのが最善の選択かと。
 大日川ダム湖畔、雨も収まりと云うか路面は乾いています、雨は峠前後だけだったのかも。ただ湖畔でもまだ圏外、それな湖岸道路にしては結構アップダウンがあって些か参ります。ダムの堰堤まで来てようやくネットに繋がる様になり、鶴来駅までの正確な距離と帰途に就ける最終時間を調べる事ができます。新西金沢駅でJRに乗り換える為、小松へ下るのに比べると遠回りになるので、鶴来駅1651発が最終、それも桜井線の最終が早いために「18きっぷ」のままで帰れるのは奈良まで、結果的に京都から940円払って近鉄で帰る事になりそうです。
 大日川ダムから約30分旧鳥越村へ、行きがかりとは云え鳥越村道路元標を、ここから2001年10月以来のR157へ、実はこれより南R157沿いに未収の道路元標が2基残っているのが…  鶴来駅までは後12キロ。
 鶴来駅まで後少し、「おはぎ屋」の暖簾が気になり覗いてみたい気持ちを押さえて、鶴来駅へ急ぎます。




 「能登半島ツーリング」の折の分に加えて今日4ヶ所、時間があれば後3つ位は回れたのですが、計20ヶ所、全68ヶ所の1/3にも届きませんが、パーフェクト賞以外の抽選権は手にしました。
 結局、手取川流域に入ると再び雨が、それでも時間的には余裕で鶴来駅に到着、輪行支度を整えて予定の1651発に乗車、→1717新西金沢/西金沢1721→1853福井1859→1949敦賀1952→2044米原2054→2148京都/近鉄京都2201→2300大和八木2304→桜井2311と日付の変わる前には無事に帰投しました。本日の走行、奈良駅までの自走20.3キロを含めて88.6キロ也。

2018年7月の実績

2018年の累計6,019.3キロ

道路元標
【1060】 2018/7/20 石川県 鹿島郡 高階村(現 七尾市)
【1061】 2018/7/20 石川県 鹿島郡 久江村(現 中能登町)
【1062】 2018/7/21 石川県 羽咋郡 上甘田村(現 羽咋市)
【1063】 2018/7/21 石川県 羽咋郡 中甘田村(現 志賀町)
【1064】 2018/7/21 石川県 羽咋郡 西増穂村(現 志賀町)
【1065】 2018/7/21 石川県 鳳至郡 諸岡村(現 輪島市) 
【1066】 2018/7/21 石川県 鳳至郡 櫛比村(現 輪島市) 
【1067】 2018/7/21 石川県 鳳至郡 浦上村(現 輪島市) 
【1068】 2018/7/22 石川県 鳳至郡 西保村(現 輪島市)
【1069】 2018/7/22 石川県 珠洲郡 西海村(現 珠洲市)
【1070】 2018/7/23 石川県 珠洲郡 蛸島村(現 珠洲市)
【1071】 2018/7/23 石川県 鳳至郡 諸橋村(現 鳳珠郡穴水町)
【1072】 2018/7/23 石川県 鳳至郡 兜村(現 鳳珠郡穴水町)

No tags for this post.

飯田~豊田ツーリング(前日)

 2018夏の「青春18きっぷ」輪行の旅、第2弾は信州飯田へ、連日の猛暑に参って少しでも涼しそうな処へ行こうと云う訳でもないのですが、一昨年8月に天候が怪しくなって中断したツーリング、飯田市から豊田市へR153三州街道沿いの3基の道路元標を巡るそのツーリングのリベンジをしょうと云う事なんです。
 今回も1日目は「青春18きっぷ」での移動のみ。桜井1040→1111奈良1120→1134加茂1142→1305亀山1324→1435名古屋→豊橋1642→2030飯田と云う余裕たっぷり、名古屋駅ホームできしめんを喰らおうと云う行程です。なお今回は「自撮り」もなし身軽にロードで120キロを名鉄の猿投駅まで走り抜ける予定です。
 豊橋からは1642発上諏訪行き、究極の乗り鉄路線飯田線を全線通して走る3往復の中の1本です、流石に私も1本で全線を通して乗車した事はありませんが、飯田まででさえ3時間48分かかるのです、ようやく2030飯田駅着。
 飯田市は城下町なのですが、天竜川の河岸段丘に流れ込む多くの支流が侵食した田切地形の中にあって、道を誤ると結構をアップダウンさせられる難儀な地形で、飯田線そのものも勾配を避けるために飯田駅前後で大きく西側にΩ型に迂回しているのです。その飯田市街に来るのは一昨年以来の2度目になります。宿までは輪行袋を担いで歩くには距離がありますので、駅前で輪行支度を解きます、走り出して右のペダルに違和感、ヴィンディングが悪いのか、クリートが悪いのか、とにかく下り基調ですし、暗くて良く判らないので、そのまま宿まで走る事に。案の定1本南側の道を下った為に激坂と階段を担ぎ上げる事に、結果的に宿の1階側に下っていた様で、宿の受付は4階にあるのです。
 宿は税込2,900円也、民宿を標榜してるのですが、バストイレは共同で労働者向きの宿と云う感じ、気さくな伯母さんと何とローディ御用達かして、ポスターとか色々貼ってあります。そんな訳で自転車も中に入れて貰えます。食料は部屋に持ち込み禁止ですが、飯田市市街の真ん中ですし、遅くまで食事のできる店は空いています。エアコンがコイン式ですが寝るだけなら充分です。7月最終日、本日の走行2.9キロ。

No tags for this post.

能登半島ツーリング(5日目)

 ツーリング5日目と云っても今日は七尾駅0500発の始発に乗って「青春18きっぷ」で帰途に就くだけなんですが。七尾0500→0622金沢0702→0825福井0911→1005敦賀1023→1158京都1203→1248奈良1308→1342桜井と淡々と5回の乗換えをこなして6時間半余り、昼過ぎには桜井へ無事帰投、昨夜穴水駅で輪行支度を済ませ、七尾での宿は駅から2分程、宿で風呂に入ってさっぱりしてですから、鈍行の旅にさえ慣れていればいたって快適なもんです、iPodのバッテリが上がってしまったのは誤算でしたが。
 走行距離は1日目から4日目での4日間で計302.9キロ、ちょっと寄り道もありますが羽咋スタートの穴水ゴールでの能登半島でも、300キロは走らないといけません。
 しかし今回程、反省材料の多いツーリングはありませんでした、幾ら重さ自慢の4サイドとは云え、使わなかった機材の多かった事、イス、テーブル、タープ、火器類と… 当初の5泊6日の日程だったら多少マシだったのかも知れませんが、連日の猛暑では日中走るに走れず、キャンプ場で連泊するならともかく、毎日朝夕の涼しい時間帯に距離を稼がなければならないだけに、夜はテントを張って寝るのが精一杯、だったら最小限の装備で身軽にするべきだったかと、でも色々と持って行きたいのですよね。しかしできる事ならこの装備で皆月とか木ノ浦に2泊位しながらのんびりと回ってみたいものです。
 でも重宝したもの、今回なくてはならなかったもの、ソフトクーラーボックス、グランドシート、団扇、いつものショックコード。ホームセンターで売っている安物ですが、酷暑のツーリングをこなせたのも保冷バッグのお陰、少々お高くてももっと保冷能力の高いものはないのかな。他のテントで使っている汎用のシートですが、店を拡げる時あると便利。団扇はコンパクトに扇子でも良いかも知れませんが、テントの中でUSB扇風機なんかどうだろうかと悪だくみ、もう何十年と使っています、輪行時の固定他、フックの形状とかゴムの耐久性とかエバニューのものを対にして使うのが私にはベストです。
 現代のツーリングはバッテリなしでは成り立ちません、アンカーの13,000mAhと10,000mAhを、内蔵バッテリでは瞬断の多いうちのGARMINの外部電源用としても使います。うちのスマホ用のバッテリには中華ブランドの怪しげな品物ですが(コネクタもちゃちい)、充電専用機が売られています、スマホを使用中に充電を繰り返したり、この気候では充電時の温度上昇も劣化の原因ですから、バッテリは予備を持って別途充電がベスト。なお互換バッテリでは「おさいふケータイ」が使えない事が多いので注意。
 道路元標の方は30基の予定が4泊5日となって能登島の中乃島村は難しくなったものの、輪島町をミスった事で、無理はせずに次の事も考え幾つか端折って、結果的には13基で累計1,072基。赤色の7ヶ所を残してしまいました、まぁ次の機会へのお愉しみと云う事で。

 余興程度のつもりだった「いしかわ里山里海サイクリングルート」のモバイルスタンプラリー、68基には遠く及びませんが、意外とポイントを見つけるのに手こずる事もなく16ヶ所を、この大きな青い立て看板が非常に見つけ易かったです。所詮抽選なのですが「里山里海賞」と「エリアクリア賞」の抽選権利が、今期の「18きっぷ」で日帰りですが石川県能美郡と江沼郡の残りの道路元標を回る予定をしているので付近の「白山手取川ルート」と「加賀四湯いでゆルート」のどこかのポイントを回れば「オールいしかわ賞」の抽選権利が。しかし68ヶ所と云うのは県外の人間にはあまりに多すぎるのと、ポイントが幾つも固まっている場所があったりとか、そこそこ回れば参加賞があるとか、もう少し考えてほしいですよね。

交通費(JR) 4,740円(「18きっぷ」2回分相当、12,100円分乗車)
交通費(のと鉄道) 830円
宿泊費(宿) 8,220円
宿泊費(キャンプ場) 920円
食料品・菓子・飲料類 8,608円
運送料(梱包資材含) 5,234円
 計  28,552円
 今回は外食する時間がなかったと云いますか、自販機のお世話になったのがなんと3,000円近いとは。

プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目(総括)

能登半島ツーリング(4日目)


珠洲市木ノ浦にて

 当初の予定の5泊6日が4泊5日になってしまった皺寄せが今日4日目にきていて、珠洲でサイドバッグ4つ分の荷物を宅急便にして身軽になるに予定にせよ、七尾までの約140キロを走らなくてはなりません。普通なら無理な話でもないのですが、この猛暑続きの毎日で日中はマトモに走れない事は、2日目と3日目で身にしみています。七尾での宿は未だ確保していないので、どうせ5日目は七尾駅0500の始発に乗って輪行で帰途に就くだけ、ならば暑い昼間はどこかで休んでおいて、ナイトランで七尾までの突っ走ると云う手もあるかなと考えながら休みについたのですが。
 朝暗いうちに輪島方面が向う車が何台も走って行く音で起こされたのですが、それまでは道路脇にしては静かに過ごす事ができました。まぁこんな場所であまりのんびりともしていられないので、6時までには撤収を済ませ、まずは木ノ浦へ向かう事に。
 木ノ浦へは堂ヶ埼のこの坂を登らなくてなりません、手前には「登坂距離 2000m 標高差 100m」と案内標識が立っていて、ご丁寧に「平均勾配5% 最大勾配11%」とまで記されていますが、実際11%の処は左カーブですから、イン側はそれ以上の激坂、4サイドには些か大変です。
 野営場のある方にはもう用がないのですが、せっかく登ってきたので浜の方へ下る事に、下った坂を再び登らなくてはならないのですが。 実はここは2015年の永作博美主演の映画「さいはてにて」のロケ地なのです。ロケで使われた小屋は残っていませんが、傍に「Cafe Cove」が営業しています。残念ながら開店の10時までは待ってられませんでしたが、写真を撮ったりしながら少しの時間を過ごしました。なお一昨日の皆月も1999年の映画「皆月」(主演 奥田瑛二 吉本多香美)のロケ地だったのですが。
 しかし今回はせっかく重いカメラと三脚を積んで走っていながら「自撮り」は羽咋界隈で2回トライしただけ、なかなか良いポイントもなくはなかったのですが、強烈な陽射しの中、三脚を立ててタイマーをセットして行ったり来たりする気力は起こりませんでした、この場所も立ち止まりはしたものの、ガードレールがもう少し低く見えるか、無ければねネェ…
 海岸沿いに禄剛崎へは回らず、県道52号で小さな峠を越えて珠洲市街へショートカット、蛸島村道路元標の後、旧珠洲駅跡の道の駅「すずなり」へ、日陰で涼みながら今後の計画と荷物の整理を、不要になる荷物と輪行で必要なものや着替えをはっきりさせておきます。なおここには能登線時代のホームと上屋が保存されています。
 さてヤマト運輸の石川珠洲宅急便センターを訪れ、まずは羽咋から送っておいた輪行袋他を受けとりますが、肝心のクロネコボックス14は在庫がないとの事、12相当の箱ならあるのですが2個口になり、当然運送料金も高くなります。こんな事なら羽咋で処分した14の箱を輪行袋と一緒におくべきだったと。14ならすんなり入ったサイドバッグがすんなり入らず汗だくになって格闘する事に。
 とにかく重量で20キロ余り身軽になって近くの見付島を望む公園へ。内浦側もここ見付島とか恋路海岸といった景勝地はあるのですが、やはり外浦海岸に比べるとね。春なら富山湾を挟んだ対岸の立山の冠雪が望める日もあるかとは思うのですが。基本的に海岸寄りを走ってきたのですが、九十九湾前後はパスしてR249で宇出津(うしづ)へ越えます。17時前には宇出津駅跡の観光・地域交流センター「コンセールのと」へ、スタンプラリーのポイントにもなっています。2001年にはここで2泊目の宿を取ったのですが、古い街並みが小綺麗に整備されてしまった様です。
 ここ宇出津からのと鉄道の穴水駅までR249経由で約32キロ、海岸沿いの県道34号経由で約10キロ長くなるのですが、七尾行きの2051発最終乗車する事も可能です、七尾での今夜の宿を確保して穴水駅へ急ぐ事に。
 実際遠回りにはなるのですが、鵜川 から県道34号能登穴水線へ、2001年にも走っているのですが、旅自転車にお勧めのルートです。途中諸橋村道路元標兜村道路元標(写真左)を履修、写真右は当初ゲリキャン用に目を付けておいた「寄り道パーキングかなみ(鹿波)」、間近に能登島が見えます。
 陽もすっかり暮れた頃に県道34号から再びR249に戻りますが、土地勘がない上には暗いと道も判りにくくて、道を間違えたかと錯覚したり、穴水の街中も結構判り難くて焦ったりしましたが。どうにか20時過ぎには穴水駅に到着、早速輪行支度を、最終の七尾行きには余裕で乗れそうです。本日の走行99.1キロ。

プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目(総括)

能登半島ツーリング(3日目)

皆月青少年旅行村キャンプ場

 少し空が白み始めた頃に自然に目が覚めます、風が通って涼しいし、虫も少ないし、静かだし、最高のロケーション、皆月湾に輝く月明かりの美しかった事。ただ夜明け前に釣り客だかダイバーだかが駐車スペースとトイレのあるキャンプ場の入り口まで来てドアを開けたり閉めたりと煩かった事、まぁ此処へやってくるのは釣り客かダイバー位のものでしょうか、山を越えないと来れない帰れない何処へも行けない、しいて云えばサイクリストが一番来ないロケーションに違いないかと。
 さて今日の目的地は能登半島の先端禄剛崎の手前、木ノ浦野営場。輪島経由で60数キロの道のりなのですが、今日も変わらず猛暑の予報、昨日の事を考えると恐らく日中はまともに走れそうにありません。
 6時半には撤収を済ませ皆月を後にします、まずは県道266号で標高250m程の無名の峠を越え県道38号へ入り上大沢へ下ります。ここでは文化庁の重要文化的景観に選定されている「間垣集落」を見る事ができます。
 ここから輪島へと標高100mに満たないのですが海岸沿いにアップダウンの道が続きます。次の大沢漁港でも同じく「間垣集落」を見る事ができ、ここで鳳至郡の西保村道路元標を。ここは2015年のNHKの朝の連ドラ「まれ」のロケ地でもあります。
 大沢集落をでたのは9時半、外浦海岸を走る道の中でも上大沢からゾウゾウ鼻にかけてが絶景の連続、急坂が続く故に展望は素晴らしいのですが、どんどん上がる気温に木蔭の度に一息入れるばかりで前に進みません。皆月経由までは難しいとしても、門前から輪島へはR249を辿るより大沢経由の県道38号がお勧めです。
 17年前には金沢からここまで一気に走ってきているのですが、こんなに厳しかった印象はなかったのは、やはり暑さのせいでしょうか。
 12時半にようやく輪島の袖ヶ浜に到着、ここには無料のキャンプ場もあるのですが、最寄りが海水浴場だけに、この季節は旅人にはお勧めではありません。有名な輪島の朝市の通りもご覧の通り。
 少し暑さが和らいでから出発しようと腹をくくって市内の足湯「湯楽里」でのんびりする事に。輪島市街を離れると、能登半島を回って禄剛崎を回って内浦側の珠洲市街までコンビニはおろか、食料の調達が難しいので市内のスーパーで買い出しを、そんなこんなで輪島市街を離れたのは15時前、それでも西陽を背中に受けながら走るのは大変です。ところでここで大変なミスをした事に気が付きます、足湯でまったりしたり買い出しをしたりしていて輪島町道路元標に寄るのをすっかり忘れてしまっていたのです、「いしかわ里山里海サイクリングルート」のモバイルスタンプラリーはともかく、道路元標を通り過ぎてしまうとは。
 今や輪島の朝市とともに能登半島有数の観光スポットとなった白米(しろよね)千枚田、道の駅も相当な混雑です、昔はそうでもなかったのですが、確かに日本海をバッグにした棚田の風景は、日本初の「世界農業遺産」に指定されただけのものだとは思いますが。白米千枚田を出たのが16時半、輪島町道路元標を飛ばしたついでに内陸側に少し入らなければならない南志見村道路元標も輪島町と共に再訪する事にしてパス、18時前に曽々木海岸を通過、スタンプラリーのポイントにもなっている道の駅「すず塩田村」へ、反対方向から走ってきたクロスバイクの学生2人と一言二言、これから輪島の宿まで走るとか。もう時間的に木ノ浦野営場は無理として、ここでゲリキャンと云う手もあるのですが、今一つ気が進まないので、先へ進む事に。どうにか明るい内に西海村道路元標を、ここから能登半島の海岸線を巡る国道249号は山越えで内浦側へ越えるのですが、2014年に完成したバイパス大谷道路の巨大なループ橋を見上げる事ができます。
 19時、タイミングが良いと云うか「ゴジラ岩」の落日を拝む事ができました、今では全国各地に同様の「ゴジラ岩」があるのですが、ちょっとここのは可愛いと云うか、でも日本海に沈む夕日は格別です。
 「ゴジラ岩」を過ぎて暫くで山側におあつらえ向きのスペースとベンチが、道路から丸見えですが、今夜はここでゲリキャンと決定。本日の走行66.1キロ、皆月を出発して13時間余り、実際走っていた時間は僅か4時間半程なんです。

プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目(総括)