‘Ride with GPS’を使ってみました③

 前回「ルートラボ」で作ったデータを「Ride with GPS」にインポートしたのですが、その中で主にR169を経由した桜井駅~新宮駅のルートを、細かな処まで同じになる様に「Ride with GPS」で作成してみましたら、なんと獲得標高が+5,769m/-5,844mと「ルートラボ」で作ったもの+2,139m/-2,213mと倍以上どころか3倍近く違うのです。
 試しに同じルートを「Strava」で作ってみましたら、こちらは+3,038m/-3,109mとなりました。距離に関しては「ルートラボ」が148.3km、「Strava」が149.3km、「Ride with GPS」は148.6kmと充分に許される誤差の範囲はなのですが、獲得標高の極端な違いはこれをルートの難度の尺度にする人が多いだけにとても許容できるとは云えません。それぞれベースにしている地図データが違い、プロットされているポイント数も違うのである程度の差異は想像していたのですが。

 コースがコースだけに原因は想像できたのですが、判り易い様にそれぞれのデータが「カシミール3D」にインポートしてグラフ表示させてみました、左から「ルートラボ」「Strava」「Ride with GPS」で赤線がそれぞれの標高データで、薄緑の部分が国土地理院の標高データです。このルートは長大トンネルが幾つもあって全行程の一割近くがトンネルで、その部分の道路と地表面の標高差がかなりになります。「ルートラボ」は新鹿路、新伯母峯、不動トンネルにおくとろ道路のトンネル群で道路の標高になる様な処理がされていますが「Ride with GPS」ではほぼ地表面の標高をなぞっています。
 この問題は橋梁でも発生するので、桁高のある伯母谷ループ橋とかでグラフに現れています。寡聞にして「ルートラボ」や一部で補正されている「Strava」ではどの様なデータや処理がなされているのか私には判らないのが。
 さてこれらを今更比較しても仕方がないのですが、やはり道路の標高に沿ったデータや獲得標高がほしいものです。従来から「ルートラボ」で作ったデータを「カシミール3D」や「轍」にインポートして標高値の書き換えを行うと「Ride with GPS」と同様の結果になってしまうのでトンネル部分のポイントを間引いたり、ポイントの標高値を書き換えたりしたりするのですが、前者の方法ではカーブしているトンネルとかでは距離に誤差を発生させてしまいますし、標高値の編集も結構な手間になります。
 ところで「Ride with GPS」にはプロフィールマップ上で標高を編集する機能があります、図は先のルート中の伯母谷道路部分をアップしたもので、大台ヶ原へ登る途中大迫ダムから新伯母峯トンネルの手前、4つのトンネルと伯母谷ループ橋があり、図ではその部分を選択しています。ここで[Flatten elevation]機能を利用して選択部分を平坦化する事ができるのですが、残念ながら現在では有償版の機能となっています。同様に[Add POI][Add to Cuesheet]と云った機能も有償化されています。先年GoogleMapも有償化され二次利用するサービスも相応のコストが発生するので無償サービスだけでは成り立たないのは判るのですが、ある日突然機能が有償化される様ではなかなか手を出しにくいですよね。
 ちなみに「Ride with GPS」の有償版はBasicが$6/月 $50/年、Premiumは$10/月 $80/年と機能が豊富だとは云え決してお安くはないですよね、1週間のお試しもあるので、時間のある時に他の有償機能を試してみようかと。

ポストルートラボは…
‘Ride with GPS’を使ってみました①
‘Ride with GPS’を使ってみました②