まずは北陸へ(2日目)

自走ではありませんが今年初めての日本海です。

 日本海を見て思い浮かぶ映画は2つ、岸恵子と萩原健一が共演した「約束」(監督斎藤耕一)と、なぜか松本清張「砂の器」、丹波哲郎と演じる今西刑事と森田健作演じる吉村刑事が向かった東北は羽後亀田、今西は「北の旅 海藍色に 夏盛り」と句を詠む、日本海の海の色はどこか違うんですよね。鉄な人にはキハ58系を連ねた急行「しらゆき」や夜行急行に食堂車があった時代の映画です。

 最初は手取川沿いにほぼR157を南下、能美郡尾口村と白峰村の道路元標を拾って、標高700m程にある谷トンネル(1,462.5m、1971年開通の狭くて長いトンネル)を抜けて越前勝山か大野へ下る80キロ弱のプランだったのですが、昨日から体調が今一つなのとインナーパンツを忘れてきて、ロードでその距離は少し辛くなるかもと、矛先を変え河北郡津幡町に残る羽咋郡河合谷村道路元標を目指す事に。写真は犀川沿いのサイクリングロード。
 海沿いの加賀海浜自転車道は走らず、県道25号他を走って犀川沿いを少し走って、懐かしい内灘の街から能登海浜自転車道を走る事に、住宅街の坂道を登りきると正面に日本海が。
 能登海浜自転車道、日本海が見えるものの羽咋まで自動車専用道の「のと里山海道(旧能登有料道路)」脇を走るためにあまり快適とは云えない上に、河北潟放水路防潮水門を渡った処で「白帆台IC整備工事に伴う」通行止とか、平成33年っていつやねん。「のと里山海道」の山側の迂回道まで標高30mまで登らされる事に。
 迂回路までの激坂には閉口しましたが、車の騒音と吹き溜まり砂に気をつけながら走らないといけない自転車道より防風林沿いの道は快適だったかも。
 「いしかわ里山里海サイクリングルートモバイルスタンプラリー」のポイントになっている「道の駅高松」に到着、一昨年はエリアクリア賞インスタ入賞で賞品を頂いているのですが、今年も一応かじっときます。しかし風があるものの9時を回ると尋常ではない陽射しが…
 宝達志水町に入った辺りで日本海沿いから離れ国道471号へ、能登半島の根元を富山県側へ越えるルートの一つですが、聞き覚えのあるR471って南へ辿って行くと八尾(やつお)から古川へ越える酷道楢峠なんですね。
 河北郡津幡町上河合にある河合谷道路元標に到着、なお石川県下の道路元標は3面に○○村/道路元標/石川県と陰刻される独特の様式です。ここで引き返しても良いのですが、少し走れば富山との県境、幾つかルートがありますが何れも標高で300m未満、せっかくですので小矢部市へと越える事にします。
 標高は一番低そうですが車が多くて富山県側に登り返しのあるR471を避けて県道74号小矢部津幡線から県道206号津幡宮島峡公園線へ、大した峠道でもないものの、厳しい陽射しに木陰の度に休憩している様では、先が思いやられます。写真は県道206号の旧道と思しき小径にて、川のせせらぎに木漏れ日、蝉の声に癒されます。
 峠の手前に木窪大滝と云う瀑布があって、滝の手前まで自転車を推して行く事ができます。地元では良く知れられている様で、涼を求めて家族連れが多く来ています。流し素麺が有名らしいのですが、今年は「コロナ禍」でお休みとか、まぁ桜井市民が他所で素麺を頂く事もないのですがね。30分程ベンチでクールダウンして、さて再出発です。
 意外と楽に県境の峠に到着、富山県に踏み込むのは何年ぶりでしょうかねぇ(自転車では2008年5月15日以来)。ところで出発前にRide with GPSでルートを採っておいたのですが、峠の手前がとんでもない激坂になっていたのは、やはり深い谷に架かる橋を地表面の標高を拾っている様です。
 子撫川ダムの横を抜けて再び県道74号に戻り、40分程で小矢部市のあいの風とやま鉄道の石動(いするぎ)駅の到着、桜井へ帰る最終のスジにはまだまだ余裕があるのですが、この炎天下にウロウロする気にもならず、石動駅1352発で帰途に就く事に。走行71.8キロ。
 石動1352→1416金沢1428→1601福井1647→1736敦賀1749→1942京都2006→2110奈良2121→2150桜井、所要時間8時間58分、5回の乗継待ち時間は1時間49分。2日間で自転車に乗っていたのが5時間19分に対して15時間半の乗車ですからね、ツーリングレポートと云うより乗り鉄レポートなんです。

今回の収穫
【1091】 2020/8/13 石川県 能美郡 吉田村(現 能美市)
【1092】 2020/8/14 石川県 羽咋郡 河合谷村(現 河北郡津幡町)

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