夜中の3時頃にフライを叩く雨の音で目が覚めます、今日は夕方までには桜井に帰らなくてはならない、それも高見峠を東側から越えるのを避けて、遠回りになる伊勢本街道経由で約100キロ、6時には出たい処なのですが。雨雲レーダーを見ると高見山(台高山地)の方から細かく雨雲が東へ流れてきて、断続的に雨が降ってくる様子ですが、今ここでどうこう考えても天気だけは仕方がありませんので、少し明るくなるまでもう一寝入りするしかありません。
少し明るくなってきた頃に撤収を始めます、濡れたフライは仕方がないでしょう、水滴だけ落として袋に押し込みます、幸い雨の方は大丈夫な按配です。食材に酒瓶3本が無くなった訳ですから、パッキングは楽勝です。
Vさんも出発準備が完了した様です、いつも様にフロント2サイドにフロントバッグ、テントと寝袋をサドルバッグサポーターに固定したスタイルです。(写真:マウントなおじ)
0731 さて出発、桜井まで約100キロの行程、どうにか15時には着きたい処です。(写真:マウントなおじ)
県道31号を暫く走り大台署の前には出ずに三瀬谷駅の裏側を抜けてR42に出ます。この先R42と紀勢道とJR紀勢本線が並行していて、時々熊野街道の面影のある道も残っています。R368への近道へ入り一旦R368に入ったものの気が着くと県道429号に入っていました。引き返すのも何なので文後トンネルを抜けてR368桜峠の手前に出る事に、さして遠回りではなかったものの、桜峠より高い処まで登る事に。
桜峠を越え櫛田川を渡りR166に出る処で、仁柿峠通行止の表示が、ここまで来ると高見越の方が距離的に長くなってしまいます。とにかく粥見(かゆみ)のローソンで補給を兼ねて算段。
現在0835 もし峠頂上まで行って撤退して引き返すと1時間以上のロス、とても高見越では明るい内に帰れるかどうか、その場合は松阪駅まで走り自転車を置いて荷物だけ持って近鉄で帰ると云う最悪のシナリオを準備して峠へ向う事に。
上仁柿の村はずれでようやく通行止のゲートが、多少は身軽なVさんが気を利かして先を行ってくれます。
何事もなく結構登りますが、Vさんが戻ってくる気配もないし、そのうち上から単車の音が。
おいおいこれかい、軽なら充分通れるかも、まぁ車が載ると崩れる危険性があると云う事ですね。
10時までには峠を越えて美杉村側へ。
その名も峠集落は昭和50年に廃村になりましたが、つては伊勢本街道の宿場として7軒の旅籠があったそうです。
無事に仁柿峠は登ったものの、この先伊勢本街道は名前のあるだけでも榛原までに飼坂峠、佐田坂、牛峠、桜峠(先の多気町の桜峠とは別物)、栂坂峠、大内峠と越えて行かなければなりません。「轍マップ」のプロフィールマップ(左下の「大きな地図を見る」をクリックして下さい)を見て頂くと判りますが高見越ルートとは趣が違って細かいアップダウンが繰り返します。
飼坂峠を越えると奥津宿、JR名松線の終点伊勢奥津駅があります。
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