例年通り3月20日から発売が始まった2024年春のシーズンの「青春18きっぷ」、例年は2月頃には春と夏と冬のシーズンの発売期間と利用期間がまとめて発表されるのですが、今年は何故か春の日程のみ1月に発表されたので、ネット上には「もしや廃止」なんて憶測も流れたり、一説によると年間80億円に及ぶと云われる売り上げ、そう簡単に止められる訳がありませんよね。なおネット上には2月8日に残りの期間も発表されたと云う書き込みがありましたが、JRの公式のサイトでは確認できていません。
発売期間 | 利用期間 | |
春季用 | 2024年2月20日(火)から2024年3月31日(日)まで | 2024年3月1日(金)から2024年4月10日(水)まで |
例年通りだとすると… | ||
夏季用 | 2024年7月1日(月)から2024年8月31日(土)まで | 2024年7月20日(土)から2024年9月10日(火)まで |
冬季用 | 2024年12月1日(日)から2024年12月31日(火)まで | 2024年12月10日(火)から2025月1月10日(金)まで |
… となる訳ですが。
今年は北陸新幹線敦賀延伸による敦賀~金沢間の3セク化に拠る乗車可能区間の変更が春のシーズンの途中の3月16日から行われるだろう事は予想の範囲だったのですが、従来からJRの飛び地路線となっている七尾線、氷見線、城端線への特例として金沢~津幡間と富山~高岡間の乗車が認められていたのですが。越美北線が飛び地路線に加わるとともに特例措置に大きな変更(やや難解)が加わっています。
左図は青色がJR、黒線が「18きっぷ」で乗車できない第3セクターの区間、赤色が通過を認められる特例の区間(途中下車は不可)で。3月15日までは従来通りで金沢~津幡間(11.5km)と富山~高岡間(18.8km)が特例の区間となっています。
3月16日以降は「あいの風とやま鉄道」富山~俱利伽羅間( 富山、高岡駅のみ途中下車可能)と「IRいしかわ鉄道」倶利伽羅~津幡間( 津幡駅のみ途中下車可能)の計30.0km、「ハピラインふくい」越前花堂~敦賀間( 越前花堂、敦賀駅のみ途中下車可能)の51.4kmの、それぞれの区間が「青春18きっぷ」で乗車可能となるとの事。難解と云えば難解、理に適っていると云えば理に適っているのですが。要するに関西や中京地区からだと福井の一つ手前の越前花堂(朝を除いて無人駅)で乗り換えるなら「18きっぷ」だけで越前大野方面へ行け、高山線経由なら津幡乗り換えで同様に和倉温泉まで行けると云う事です。従って金沢駅と福井駅は「18きっぷ」だけでで行けない県庁所在地の駅となってしまいました。
ちなみに2016年まで発売されていた「鉄道の日記念JR西日本一日乗り放題きっぷ2015年に北陸新幹線開業により経営分離された北陸本線一部区間(IRいしかわ鉄道線全線、あいの風とやま鉄道線全線、えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン市振駅 – 糸魚川駅間)が利用できたのですが、その1年だけでその後は発売されていません。
今回は発表スケジュールがいつもと違ったのは、正月に起こった能登半島地震による北陸離れと3セク区間への特例措置が営業的に現時点で妥当かどうかが見極められないではと私は勝手に想像しているのですが。
能登半島は何度も走っている地域で、見知った風景の地震での惨状は、実は石川県には未収の道路元標が幾つか残っていて、昨年秋から敦賀延伸までにと色々画策していたのですが、能登半島地震で暫くは自転車で踏み込む事は厳しくなってしまいました。