「輪行」カテゴリーアーカイブ

北の海へ Part.Ⅱ


福井県小浜市 小浜公園にて

 東の海へ「鳥羽市鎧崎」、西の海へ「和歌山市加太」、北の海へ「宮津市由良海岸」に続いて南の海へとなる処なんですが、5月にNちゃんと行った「北陸本線廃線跡と河野しおかぜライン」の時に話題になった京都市街を車と信号に煩わされずに通過するルート。元より京都市内に土地勘のない私は、自転車道を嵐山まで走り、そこから北上する事はあっても、車の多い京都市街を走り抜けて鞍馬や大原方面に向かう事はありませんでした。Nちゃんの話によると桂川沿いの木津八幡嵐山自転車道の途中から鴨川の川べりを出町柳辺りまで走る事ができるとの事。京都市内に詳しい方なら当たり前の事なのかも知れませんが、自転車道から出町柳までワープできるとしたら今まで敬遠していた左京区方面へも足が延ばせると云うもの。早速Nちゃんに道案内をお願いして、取り残している大原村道路元標をゲットしつつ、鯖街道をまだ自転車では行った事のない小浜に向かおうと云う事になったのです。
 御幸橋さくらであい館前に7時に待ち合わせる事にして、桜井を4時過ぎにスタート、まだ暗い上街道を北上します。西名阪下、奈良市中辻町と木津川市梅美台西3で信号に捕まっただけで、足つき3回、停止時間1分00秒で流れ橋に6時19分に到着、休憩と時間調整をして御幸橋へ向かいます。
 さくらであい館前には既にNちゃんが到着、休日とあってローディの姿も多いです。さて桂川沿いの木津八幡嵐山自転車を北上し、いつもの久我橋を渡らずにそのまま鴨川の左岸を行きます、少々ダートと云うか未舗装部分がありますが良くしまっていて、雨の後でもない限りロードでもさして問題はなさそうで、通勤通学の自転車のルートとして結構利用されている様です。対岸に見えているのは阪神高速8号京都線。この後、近鉄京都線の鉄橋をくぐり、R24勧進橋で右岸に渡ります。
 JR奈良線と東海道線をくぐると暫くで七条大橋が見えてきますが、右岸側(写真左)は行き止まりになりますので、手前の塩小路橋を渡り再び左岸に。
 対岸に京都名物の納涼床が見えてきます。この辺りで時刻が8時になっていますが、時間とともに観光客が増えてくるそうで、自転車での通行は難しくなるとか、このルートは早朝に駆け抜けるのが肝ですね。鴨川と高野川が別れる処が見えてきたら出町柳です。川べりの道はまだ続いている様なのですが、だんだん走りにくくなる様ですので、一般道に上がり高野橋東詰からR367となります。なおここまでサイドバッグ支度でも問題はなさそうです。
 しかしR367に入ると車が多いですね、土曜日ですので、結構ダンプとかも多いです、時間が経つと観光バスなんかも多くなるかも。八瀬を過ぎた辺りからNちゃんのガイドで旧道を縫って走ります、こちらは快適です。
 大原ではコンビニ休憩の後、今回の目的の一つ愛宕(おたぎ)郡の大原村道路元標を訪れます。1,052基目となります。

 

 最初の峠となる途中越へ、滋賀県に入ります。トンネルを避けて集落の中の旧道へ。
 途中越の次は今日のルートの最高点になる花折峠(591m)、トンネルを避けて近畿自然歩道となっている旧道へ。ロープや鎖で車は入れない様になっていますが、比較的新しいアスファルト舗装が続きます。展望のない峠ですが、朽木鯖街道最大の難所だっただけに、峠名を印した立派な石碑が。

 朽木側で崩落している部分がありましたが、自転車の通行には問題はありません、現R367に合流してからも、断片的に旧道があるのですが、災害で流されたままで通れない区間もあります。
 12時過ぎに朽木宿に到着、道の駅のレストランは1,000円のバイキングだけだそうで、国道から離れ朽木宿の中の「丸八百貨店」へ、もとはその名の通り3階建ての百貨店だった様ですが、現在は観光案内所や無料休憩所の役目を、お茶と大したもんでもありませんか食事もできます。きつねそばとおにぎりを、しめて400円也。

 レトロさも魅力ですが、気さくなおばさんがいてアットホームな空間です。
 さて朽木宿を後にしてR367檜峠(写真左)とR303の旧道水坂(みさか)峠(写真右)を越えR303に合流、寒風トンネルを抜けると福井県です。
 このルートの目玉は熊川宿となるのでしょうが、なにやら時代劇のセットみたいで、ワタシ的には今一でした、道の駅の裏側より小浜よりの一画の方が静かで良いかも。
 一軒のお店で葛饅頭を頂きます。甘さ控え目で葛の風味が良かったです。私たちの次で売り切れになっていました。
 熊川宿を後にし一路小浜へ、R27と合流し上中駅を過ぎた辺りで脇道へ。

 堤防上の良さげな道を道を見つけて突っ込みますが、書いてある通りの「通り抜けできません」の行き止まりでした。その後は県道24号に入ります、田んぼの中の真っ直ぐな道で見通しが良くて走りやすいのですが陽射しと風がね、ただそのまま行けば「鯖街道起点」を売りにしているいずみ町のアーケードへ。
 Nちゃんが指差しているのが「鯖街道起点」のプレート。アーケードを抜けて海岸の小浜公園まで走り「北の海へ Part.2」完了です。R367~R303と些か交通量が多いのが難ですが、花折峠旧道や朽木宿は愉しめました。本当は小浜をゆっくり見て回りたかったのですが「青春18きっぷ」だけで桜井まで帰る目論みですので1729発の敦賀行きがタイムリミットとなります、それでも接続のスジが悪くて桜井帰着は2323着の終電に。別ルートでの再訪を愉しみとします、本日の走行156.6キロ。道案内とお付き合いしてくれたNちゃんに感謝。

 

「しまなみキャンプライド」(前日)

 朝には所用を済ませ、移動だけの今日はお昼まで少しゆっくりした後、桜井1309に乗車、前泊地となる倉敷を目指します。大阪鶴橋からJRを乗り継いで行くのが一般的なのですが「18きっぷ」の使えない今回、少しでも節約してやろうと、姫路まで近鉄~阪神~神戸高速~山陽と私鉄を乗り継いで行く事にします、所要時間ではとてもJRに敵わないのですが、阪神なんば線直通のお陰で乗り換え2回、改札を通る事もホームが変わる事もなく山陽姫路駅まで行く事ができ220円安くなります。ヘッド(フォーク)抜きですのでコンパクトにはなっているものの、キャリアを着けたままなのでそれなりの重量が、重い輪行袋を担いで姫路での乗り換えは些か大変です。サイドバッグ4つ他を宅急便で尾道の手前の松永宅急便センターに既に送ってあるのですが、リュックにフロントバッグと今夜の着替え等を押し込んで担いでいます。
 姫路1636発の播州赤穂行きに乗車、まだ通勤時間帯前なのですが、高校生が結構乗り込んできます。相生で広島行きに乗り継ぎます、幸い向いホームで乗り換えもスムースだったのですが、これから混んでくる時間帯のスジなのですが4両編成とは、案の定岡山の手前から超満員、果たして倉敷で輪行袋を持って降りれるのかと心配になりましたが、大きな駅だけに事なきを得ましたが、結構荷物が押されてしまった様な、それでなくてもタイトなマッドガード、歪んで無ければ良いのですが。
明日、集合場所の尾道駅前まで旧山陽道に沿って走るとすれば70数キロ、途中で別送の荷物を受け取り4サイド支度にし、空箱を畳んで生口島に送る段取りとかを考えるとあまり時間の余裕もありませんので、今日の内にasuka号を組み立てて駅東の駐輪場に預けておく事にします。無人無料の駐輪場ですが、3階まで押して上がってここなら安心して置いておけそうです、もちろん鍵は2つをアースロック。ただ心配なのがリアのマッドガードを固定するチェーンステー側のブリッジのダボがどうも甘いのです。

 今夜の宿は倉敷駅近くの「センチュリオンホテル&スパ倉敷」、倉敷で泊まろうとして「じゃらん」を見ていてたまたま見つけたもの、オープン記念のミステリープランとやらで、部屋数限定なものの何と税込100円也。取れればラッキーとばかりに「じゃらん」から予約したら簡単に取れてしまい、その上ポイントが使えてその100円すらも無しになって、実質タダに、付属のスパは別料金かなと思ったら、そちらも含めてタダ。ただサウナこそ付いているものの大したものでは無かったのですが。グーグルマップによると元は有料老人ホームの建物だった様で、1階の天井が低いとかホテルの建物らしからぬ感じ、しかし元が老人ホームだった知らなければ、シックな感じに整えられたワンランク上のビジホって感じです。
 おまけにオープンの記念の粗品まで。
 浮いた予算で美味しいものでもと考えもよぎったのですが、信号を挟んだ向かい側が山陽マルナカと云うイオン傘下のスーパーがあるので、明日午前中の分まで含めて買出しに出掛ける事に、弁当とお菓子を見繕って、ビールは明日の愉しみにおいておきます。すいません本日の走行0キロと云う事で。

プロローグ 前日 1日目① 1日目② 2日目 3日目

 

道路元標蒐集サイク(2016夏)

20160821a.jpg
播但線新井(にい)駅にて
 20160821b.jpg 駒ヶ根~猿投ツーリングとかの計画で買った「18きっぷ」他、なんやかやで使えず仕舞い、近鉄の株主優待券は良しとしても、期限は9/10までです。 何となく本調子でもないのですが、「延陽伯」号を担いで、幾つか取りこぼしのある兵庫県の道路元標蒐集に出掛ける事にしました。
 
20160821c.jpg 例によって未明にJR奈良駅まで自走です。 桜井を3時25分に出て奈良駅4時28分着。 ここまで20.65km 19.8km/h 37.9km/h 1h02m38s って停まったのは天理市丹波市のR25の信号だけだったりして。 余裕で奈良0522発の京都行きに乗車します。 京都、福知山と乗り継いで山陰本線の八鹿駅0946着。 奈良まで未明に20キロ余りを自走するのは大変ですが、たとえ大阪鶴橋まで近鉄を利用したところで八鹿着は11時を回ってしまいます。京都駅での奈良線ホームから山陰本線ホームへの乗換えは大変なのですが、休日の朝6時台と云う事で比較的スムーズに動けました。山陰本線の園部以遠行きは後ろより何両かが園部で切り離しとなりますので、要注意です。
 
20160821d.jpg 山陰本線八鹿駅、「延陽伯」号はヘッド抜きと分割式マッドガードでコンパクトに輪行できるのは良いのですが、しかし夏の輪行は大変、走るよりこの作業で汗だくになってしまいます。 
 
20160821e.jpg さて出発準備ができた処で十数キロ先の建屋村道路元標を目指しますが、まずは道の駅「但馬楽座」で補給です、ここの道の駅内にローソンがありイートインコーナーもありました。道の駅からは川沿いを行きます、川面を渡ってくる風が心地良いのですが、とにかく陽射しが暑い、そして夏の雲。
 
 
20160821g.jpg 建屋からは県道70号で八代峠を朝来市へ越えます。 旧道も残っている様ですが八代坂トンネルが開通しています。 トンネルの中は最高に涼しいのですが。
 
20160821h.jpg 下る途中に天然記念物「八代の大ケヤキ」と云うのがありましたので立ち寄ってみます。案内によりますと、高さ30m、幹廻り9.8m、樹齢千数百年とあります。
 
 
20160821i.jpg 播但線で見かけた「天空の城 竹田城跡」のラッピング車両。
 
 
 
 
 
20160821j.jpg 播但線新井駅から姫路市の京口駅まで輪行する事にします。 何度も輪行支度するのは大変ですが、さすがにこの炎天下、生野峠を越えて姫路まで走って行く様なマネはできません。
 
20160821k.jpg 京口駅1555着、そそくさと輪行支度を解き、市川を渡って花田村道路元標へ。藤原勝永著「兵庫県の道路元標」で不明となっていて、最近所在が確認されたものです。住宅街の中の小さな公園の植え込みに再建されています。花田村は昭和32年10月に姫路市に編入、かつてここに一つの村があったとは思えない静かな住宅地の一角になっています。
 
20160821l.jpg 姫路モノレールの大将軍駅跡の高尾アパートが年内にも解体されると云う事で、最後に見ておこうかとも思ったのですが、この後加古川まで移動したかったので諦める事に。加古川までは勘だけを頼りに旧街道をたどって行きます。
 
20160821m.jpg 加古川へ来たかったのは、今なお「シルク号」の看板を掲げているレトロな自転車屋さん。もう事実上は営業できてない様な感じなんですが、店の前の国道2号線に「延陽伯」号を置いて記念写真を。
 
20160821n.jpg 加古川駅前にて、晩御飯を食べ珍しくビールなんぞを頂いて、ここから輪行で帰途に就きました。走行距離は奈良駅への自走を含めても70キロばかり、コース的に大した坂があった訳でもありませんが結構疲れました、実は三脚も積んで「自撮り」の準備もしてきているのですが、出番はありませんでした。遠くへ出掛けるのは「18きっぷ」のシーズンだけですが、夏のシーズンは走るのも輪行するのもちょっと大変ですね、さて後4回分どうしよう。
 
奈良→京都→福知山→八鹿 3,670円
新井→京口 970円
加古川→大阪→王寺→桜井 2,270円 計6,910円分乗車
 
【1045】 2016/8/21 兵庫県 養父郡 建屋村(現 養父市)
【1046】 2016/8/21 兵庫県 飾磨郡 花田村(現 姫路市)