和歌山県那智勝浦町の山間部にある小匠(こだくみ)ダムは、堰堤に車両通行用のトンネルが設置されている事と、常時貯水されていない事で、一部のダムマニアや上流のダート林道がオフロードバイク乗りの間に知られているものの、なにしろアクセスの不便な南紀の、そのまた奥地とあって訪れる人も少なく情報も決して多くはありません。 私が始めて訪れたのは曖昧な記憶では1998年夏、紀伊半島縦断ツーリングの最終日、那智勝浦町篭の田村商店で余分なキャンプ道具等を宅急便にして、地形図だけを頼りに高野林道を下りました。 翌1999年の夏にはS翁他を誘って今や伝説となったツーリング(要認証)で訪れる事に、その頃までは高野小森川トンネルが供用前で高野林道も直柱以南はダートでした。 その後2004年7月には9さん、Dさんと3人で串本スタートで滝の拝から開通した小森川高野トンネルを経て、小匠ダム上流まで行きましたが、廃道寸前の道に恐れをなして、山越えで小匠集落へ抜けてしまいました。
このとんでもない処へ行こうとUG兄のお誘い。 正直最近は訳あってダートは遠慮させて貰っているのですが、小匠ダム上流のあの風景を目にしたくて案内役を引き受ける事に。 予定のコースは古座川から滝の拝を経て高野小森川トンネルで高野林道へ、小匠ダムへ高野川沿いに抜けるルートは最近は情報がなく、山越えで一旦小匠集落に入り下流側から小匠ダムへ向かい、ダム上流の分岐を西へ向って今では廃村となった樫山集落へ抜けて古座川へ戻る約60キロのプランを考えてみました。 しかしわざわざ南紀まで行って海も見ずに山中を彷徨うこのツーリング、顰蹙を受けても何なので積極的に誰彼をお誘いする事もなかったのですが、世の中物好きはいるもので私を含め7名の参加者が集う事になってしまいました。 当初は古座一枚岩をデポ地として、前夜から車中泊とテント泊の計画でしたが、旧知のカヌー乗りで且つ変な自転車乗りL氏のアドバイスで古座の旅館神保館に宿泊する事となりました。
朝、UG兄氏に迎えに来て戴き、阪和道を南下しR42へ、串本でDさん一行3人と合流します。 丁度お昼時なので、古座の有名店「ひがし」の串本店で「鰻丼」を戴く事に(^_^)
(Photo : U兄さん)
食事の後、古座川沿いに遡って一枚岩へ、あまりに大きすぎて全貌は上手く写し込めません。
せっかくですからここで自転車を下ろして貰い、Dさん、Bさんと3人で温泉「ゆうや」に立ち寄り神保館まで走る事に、UG兄氏は京都から輪行のEさんを迎えに戻ります。
一枚岩からR371旧道に入ります、私が始めてR371を橋本から辿った時はまだこの道がR371現道でした。 集落があるので町営バスは今もこちらを走っている様です。
ヤラセですが明神の沈下橋を渡って貰います、もちろん吊橋と沈下橋と云えばモデルはこの人しかいません。 ただ天気が悪くて日暮れ近いので写真しては厳しいですが。
こちらが話題の温泉「ゆうや」です、何度か前を通ってますが私は入るのは初めてです。 ぬるめなのでこの時期はちょっと気をつけないと。
旅館「雑賀屋神保館」は古座川に面した昭和レトロな旅館です、敷地や建物も結構大きいのですが、今は川に面した3部屋を提供している様です。 JR紀勢線の古座川橋梁も見えて鉄な方にもお薦め。
夕食もお昼に続いて古座のもう一軒のうなぎ屋「古座川」でまたまたウナギを戴くつもりでしちあが、臨時休業でしたので夕食は再び串本へ、駅前のまぐろ料理とくじら料理の店「ゆりかご」へ。 まぐろユッケ丼を戴きました、私としてはウナギのはしごより、こちらで大満足でした。
(Photo : 大黒屋さん)
宿泊客は私たちのグループだけでしたので、自転車も玄関に入れさせて貰いました。
(Photo : てっちゃん)
神保館では大きな炬燵に全員集合。 深夜に車で来て一枚岩で車中泊の予定だったMさんも22時過ぎに到着するとの事で、急遽神保館で1名追加して貰い、明日のメンバー7名が全員揃いました。
(Photo : U兄さん)
本日の走行約17キロ也 (つづく)