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2023年春 18きっぷ輪行旅「四国へ」2日目

「土佐塩の道」文代(ぶんしろ)峠にて

 今日は高知県香美郡の2つの道路元標を巡ります。高知での宿はビジネス街の中の小さなビジホですが、大浴場があって「旅行支援」で3,200円也、それに2,000円のクーポンが付いてくるのですから「旅行支援」様々です。朝、パンに玉子と野菜と飲み物と質素ですが無料の朝食を頂きます、走り出す前にはあまり食べないのでそれ位が丁度良いです、種類豊富なバイキングだとついつい貧乏性な性格が災いしますので。さて輪行支度を解いて宿を後にします、

 幹線道路を避け、予めあたりをつけておいた舟入川べりの道を東へ、通勤通学と思しき自転車と何度かすれ違いましたので、高知市中心部から郊外へ出るコースとしては正解だったかと。見た風景だなぁと思ったら2018年春に南海フェリーで渡った徳島から室戸回りで走ってきたコース、大津村道路元標の傍でした。ところでこの舟入川と云うのは江戸時代に開削された灌漑用水なのです。
 さすが南国土佐、もう田植えが始まっています、中には既に終わっている処も。

 香南市香我美町口西川 「土居の谷」バス停脇に建つ香美郡は西川村道路元標、昭和の大合併で1955年4月に無くなった村ですが、村域は現在の香美市、香南市、安芸市に跨っていました。「塩の道」とはその名の通り江戸時代、製塩が盛んな現在の香南市沿岸部と内陸部との塩を始めとして交易ルートが発達した様で、現在は「土佐塩の道」として整備されています。車道は県道30号線香北赤岡線として古道と交差する跨ぐ様に整備されていますが、西川の集落を過ぎると途端に道が狭くなります、峠の標高は知れていて斜度はあっても6〜7%止まりで、とにかくクネクネと長い「エエ道」が続きます、「文代峠」は盟友峠おやじナワールド氏の足跡もあるのですが、氏の云う急坂とは?随分と印象が違うものです。木々の間からかすかに海岸線が… そう云えば高知に来てここまで海を見てなかったゾ。


 切り通しになっている峠に到着、香美市となりますが字名は西川、西川村が峠を挟んだ地域であった事に納得、今では道の通じていない安芸市轟地区まで西川村だった事から、この山中に「塩の道」と関わった一つの経済圏があったのでしょうね。
 峠を越えると直ぐに民家があり、物部川の支流西ノ川沿いの先とはうって変わった明るい谷が続き国道195号(土佐中街道)まで下ります。
 次の在所村道路元標まで結構交通量のある道を数キロ遡らなければなりません。この195号は四ッ足峠を越えて徳島県阿南市へ続くので、徳島市経由で帰る案も検討してみたのですが100キロ以上の道のり、トンネルがあるにしても目の前の山容を見上げると引いてしまいます。

 在所村道路元標は香美市立吉井勇記念館の敷地内にあります、月曜は休館日と云う事で心配していたのですが、記念館の裏手の国登録有形文化財「渓鬼荘」近くにあり、道路元標の処まで行く事に問題はありませんでした。寡聞にして吉井勇なる人の事は何も知らないのですが、ググってみると近代の歌人で3ヶ月ばかりここ猪野々の地で隠遁生活を送ったのだとか、3ヶ月引き籠っただけで立派なハコモノが建つのでしょうか、ちなみに漫画家のやなせたかしの父方の実家もここ在所村。そんな事より「道路元標」ですが○○村がなくて「道路元標」としかなく、形状も省令に準じたものが破損してこうなったとも思えません、場所的に本来の位置から移設されたものでしょうが、とにかく「道路元標」と主張しているので「在所村道路元標」だと云う事に。在所村は1961年に合併に拠り廃止されています。
 在所村道路元標を後に国道は避けて物部川右岸の県道他を次いで土佐山田駅へと向かいます。先日の神通川程ではありませんが河岸段丘が発達している事と流れ込む支流の為に下り基調とは云え細かなアップダウンが続きます、左岸側には美良布村道路元標がありますが2008年4月に履修済、「アンパンマンミュージアム」とかもありますけど、あのキャラクタが好きでないんで。
 物部川は杉田ダムのダム湖となり、県道はサイクリングコースになっている様でブルーラインが引かれています。
 ところで「旅行支援」のクーポンですが使う機会もなく走ってきたので、土佐山田の街中に入った処でローソンで消費する事に、お陰で高松までの車中は豪勢に。コンビニで使えるのも便利ですがそれもなんだかなぁ…
 1510 土佐山田駅着、セブイレに母屋を取られた土佐山田駅。次の上り普通列車は 1630 と云っても1日5本ですが、のんびりしっかり輪行支度を。
 土佐山田駅2,3番ホーム、左がこれから乗車する 1630発琴平行、右は窪川行き。

 車中よりスイッチバッグの新改駅、左側が駅ホーム、右側が阿波池田方面への本線です。豊永駅を出ると乗客は2人に坪尻駅は通過して 1922 琴平着、15分待ちで高松行きに乗り継ぎます。
 高松 2033着、乗車4時間3分2,790円也。明日は高松港から小豆島に渡りますので、駅から比較的近い宿をとってあって輪行状態のまま移動します。
 本日の走行77.4キロ、高知まで行ってなんだかなぁと云うコース設定でしたが、道路元標2基に歴史ある街道の峠を越える事ができたので良かったかな、高知市街まで戻ると100キロ前後になるでしょうが、高知に住んでいたらなかなか良いコースかと。

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2023年春 18きっぷ輪行旅「四国へ」1日目

極め付きの秘境駅 土讃線 坪尻駅

 「青春18きっぷ」の有効期限が迫ってきているのに、一昨日の雨で予定が狂ってしまった訳ですが… そこで往路だけ利用して泊りで高知へ向かう案が浮上、高知県は貧乏人には厄介な処でして2018年3月に「四国の右下ツーリング」で自走して以来暫く行けていません。
 未収の道路元標がまだ7基(左図赤色)残っていて四万十川とか足摺方面は無理としても高知市周辺の2 基はやっつけておきたい処。その高知市すら「18きっぷ」で行くには土讃線の琴平~土佐山田間がボトルネックになっていて、その日の内に辿り着けるのは桜井0759→高知1904(所要11時間5分)と桜井1013→高知2027(所要10時間14分)しかなく、移動だけで一日終わってしまうのです、そして勤務明けからのスタートでは桜井1013発と云う事になります。
 桜井1013→1041奈良1045→1137大阪11:45→1248姫路13:05→124相生13:32→1438岡山1442→1520坂出15:30→1543多度津15:59→1706阿波池田1748→2027高知
 ところがこのスケジュールにはリスクがあります、岡山での乗換時間が4分、2番ホームから8番ホーム、この時間帯ならそうは混んでいないのですが輪行袋を抱えての移動です、万が一東海道山陽本線が遅れると先がないのですが、岡山から1本後のマリンライナーに乗れば、坂出、多度津と乗継、琴平から阿波池田まで特急「南風17号」に1,200円(乗車券と50キロ未満の特定特急料金)払って乗れば、阿波池田で1748発の高知行きに追いつく事ができるのです、と云う事で9日夜の高知の宿を確保する事に、もちろん「旅行支援」の対象になる様に。機材はerbaロード、コース的に延陽伯号やデモン太では辛いしロードは輪行楽ですからね。
 さて1日目は先日の高山同様、自転車担いでの移動だけで終わってしまいます、本日の走行は通勤の6.5キロのみ。桜井1013発奈良行きに乗車、順調に駒を進めて岡山1442発「快速マリンライナー39号」に乗車、津山線のホームに停まっていた国鉄色のキハ40の写真を撮る余裕も、臨時の「夜桜号」とか、1両はラッピング車両で1両は国鉄色とはJRも抜け目がない様で。
 瀬戸大橋を渡り、昨年9月以来の四国、坂出、多度津と乗り換えます。
 土讃線に入りスイッチバックの秘境駅「坪尻」、飯田線の田本駅同様徒歩で山道を行かないと外へは出られません、それでも下車する鉄な人が何人か、10分後に来る上りで折り返すのですよね。
 普通列車の車両はJR四国になってから作られた1000系に置き換わっている様です、ホーム高さの関係もあるので西の方に行くとまだステップのあるキハ32とかキハ54が頑張っているのかな。JR四国ってホームが低いので輪行袋を担いで乗り降りする時には要注意です、気を付けないと降りるときにエンドやリアディレーラーをぶつけたりします。トイレなしロングシートのキハ32に何時間も乗せられていた頃を思えば、1000系なら輪行袋を置く場所も今はトイレもあるので助かりますが。
 予定通り来たので阿波池田で42分待ち、未明に職場で早い朝食を摂ってからまともに食べていませんので、数分歩いてスーパーマーケットまで往復、駅横にセブイレがあるのですが、品数が知れていますし(それにセブイレ嫌い)、阿波池田ってスーパーも2軒あってコーナンもダイソーもあるのです。
 大歩危、小歩危と停まりながらもう一つのスイッチバック駅「新改」を過ぎる頃にはすっかり陽が落ちてしまいました。2027 高知着、輪行支度を解くのは明朝にして輪行袋を担いで宿まで、遅々に車内で食べた弁当が効いているので外食するのは止めて、早々に休む事に、10時間14分 7,410円分乗車、王寺~佐賀の17時間59分には及びませんが充分くたびれました、明日は走るぞ。

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2023年春 18きっぷ輪行旅「和田山~播磨新宮」

兵庫県朝来市和田山町にて

 今回は兵庫県で残している道路元標2基と酷道と呼ばれた国道429号線の未踏区間の内、朝来市と宍粟市の間の山越え部分を走る事にします、走行距離が100キロ近いのと山越えがあるので 機材は erbaロードで。
 奈良0522発京都行に乗車するために20キロ余りを自走、近畿北部や西部に向かう時は大阪駅や京都駅といったターミナルを経由する事になり、平日ですとどうしても桜井始発では通勤時間帯に重なってしまうのです、京都駅などは混んでいると奈良線から山陰本線への乗り換えは大変です。
 さて暗い中、上街道を奈良に向かって走ってますと、スマホを忘れてきている事に気が付きます、引き返して桜井からの始発に乗る事もできますが、財布やGPS代わりに使っている前のスマホ Galaxy S5 Active とモバイルルーターがありますのでインターネットへのアクセスも可能、できない事は電話と電子決済位、と云う事でこのまま先へと進む事にします。
 奈良駅から輪行、京都、園部と乗り継ぎます、平日ですので鍼灸大学前までは混みますね。0927 和田山着、ポカポカ陽気の駅前で輪行支度を解きます。


 和田山から円山川と播但線に沿って新井駅の先まで南下しますが、今日も向かい風なんですよ。円山川べりの桜は満開、今年の気の早い桜、例年なら「18きっぷ」のシーズンが済んでからも、奈良で標高の高い処なら撮る機会はあるのですが、今年はネェ、せっかくの機会ですのでここで「自撮り」を。

 播但線もタイミング良く上り下りとやってきます。上と左の写真、バッグの桜の咲いている山頂は雲海で有名な竹田城です。結局そんなこんな国道429号に入るまでに時間を食ってしまいましたが、道の駅「あさご」でお昼にして向かいのコンビニで補給を。
 さて国道429号に入ります、倉敷から津山を経て福知山に至る国道、元々は倉敷と津山を結ぶ国道だったのが平成5年になって幾つかの府県道を昇格させて429号としたもの、山越え区間は結構「酷道」でした。国道422 号や425 号もそうですが、私はこの手の国道をあみたくじの「あみだ国道」と呼んでますけど。

 ほぼ二車線化された道が続き神子畑選鉱場跡へと続きます、神子畑選鉱場は昭和62年に閉山した明延鉱山の選鉱場で、東洋一の規模だったとか、「一円電車」として知られた明神電車の車両の他に「鉱石の道神子畑交流館」とか外国人技師の旧居とか見学もできるみたいで、平日ですが春休みかして車で立ち寄る家族連れも見られますが、先も長いので少し休憩しただけで出発する事に。
 案の定、選鉱場跡を出ると登りが始まります、標高580m近くまで上り笠杉トンネル(516m)を抜けて宍粟市へ、標高差300m程の長いダウンヒルの後、一宮町三方まで下った処でR429と別れ県道6号養父宍粟線へ、この先揖保川に沿って更に10キロ程下ってR29となりますが、下り基調と云え向かい風に苦しめられる事に。

 揖保川に沿って下り、宍粟郡の河東村道路元標(現 宍粟市)と揖保郡香島村(たつの市を回ります。藤原勝永著「兵庫県の道路元標」には掲載されていたものの 2007年4月に大黒屋さんと回った際に見つけられなかった揖保郡の香島村道路元標(たつの市)を回り本日の予定終了。この先川沿いに山陽本線竜野駅か網干駅まで走れば楽に帰れるのですがもう向かい風は結構、姫新線播磨新宮駅へ向かいます。
 国道を避けて走っていたので、最後はこんな吊り橋「東山公園橋」を渡ることに。あとからSNSで教えて貰ったのですが揖保川沿いには「与位の洞門」と云うのがあるそうなんです、残念、下調べ不足でした。

 播磨新宮駅に到着、10何年来ですが立派な橋上駅になっています、ベンチ、トイレ、エレベーターと輪行支度をするには持ってこいの駅に。多くの列車がこの駅で乗り継ぐ運用で左は佐用行きの単行、右は姫路行きの2両編成。

奈良0522→0622京都0637→0721園部0725→0927和田山
播磨新宮1811→1842姫路1856→1958 大阪2012→2110奈良2117→2148桜井 

本日の走行99.1キロ(奈良駅までの自走20キロを含む)

本日の収穫
【1143】 2023/4/4 兵庫県 宍粟郡 河東村(現 宍粟市)
【1144】 2023/4/4 兵庫県 揖保郡 香島村(現 たつの市)

2023年春 18きっぷ輪行旅「高山~富山」3日目

  「しんきろうサイクリングコース」早月川河口付近

 朝、天気予報は晴れなのですがどうも霞んでいそうです、一昨年3月末に来た折は酷い黄砂でした。いずれにせよ富山湾岸の自転車道を走るつもりですが、氷見市に向かうか朝日町へ向かうか。雨晴海岸のライブカメラを見てみますが、富山湾越しの立山連峰は期待できそうにないので、朝日町方面へ走る事にします、少しでも近づいた方が良いかと、桜並木なんかもありますしね。
 6時半には富山駅前の宿を出て富山湾岸に向かいます、一昨年はをライトレールの写真を撮りながら向かったのですが、今日は県道172号八幡田稲荷線を走り「しんきろうサイクリングコース」(富山朝日自転車道線)の起点へ向かいます。

 0709 約8キロ走って海岸近くの自転車道の起点へ。
 成願寺川を渡るまでほぼ松林の中を走ります、途中良さげなキャンプ場もあったりします。いつかキャンピングで日本海側を海沿いに走りたいなぁ…

 0811 滑川市と魚津市の境界になる早月川を渡りますが、向かい風が結構辛くなってきます。

 立山連峰も対岸の能登半島も全く見えず、自転車道沿いもこれと云うポイントがないのですよね、早月川河口で少し狙ってみます。「自撮り」ですが最近意識してBlogやSNS用の横長のヘッダー画像も同時に撮っていますが、後から横長に切り抜くなんて事ではなく左右の風景を撮っておいて、後からパノラマ合成しています。
 向かい風を押して 1006 黒部川河口に下黒部川橋まで到着しましたが、湾岸沿いでは全く期待できないので黒部川左岸を遡り富山地方鉄道の何処かの駅から帰途に就く事にします。なお富山湾岸のサイクリングコースについては一昨年3月のブログを参考にして頂ければ。

 黒部川緑地とか左岸を10キロ近く遡ります、あちらこちらで桜が満開です。ところで映画「RAILWAYS」第2作は富山地鉄が舞台になったのですが、せめてロケ地の一つになった愛本駅位まで走りたいなと。

 北陸新幹線を越えたあたりの桜、桜の向こうに立山連峰が見えるはずなんですがネェ… 花見に来ていた地元の女子会ロード一行の一人に尋ねたら「今日は見えませんねぇ…」と耳慣れないイントネーションで、富山弁なのかな。彼女達には立山連峰はデフォルトで満開の桜の方が嬉しそうで、この様子だと先へ進んでも展望は期待できないとの事、三度目の正直は成らずここで降参です、やはり3月上旬かなぁ…

 最寄り駅の富山地鉄若栗駅へ、なんともレトロな駅です。本日の走行53.2キロ、延陽伯号で2日で160キロ走ったので良しとしまししょう。次の電鉄富山行きは1154,、ヘッド(フォーク)抜きに分割式マッドガードの延陽伯号、少々急がなくてはなりません、富山での待ち時間は1時間以上もあると云うのに…
 やってきた下り電車からロードバイクを押した2人連れが降りてきます、富山地鉄ってサイクルトレインだったんです。そのお二人と言葉を交わすと、なんでもこの季節の富山には「春の四重奏」と云うのがあるそうです、立山連峰に桜と菜の花とそしてチューリップ、なんと豪勢な。

 ご存じの様に北陸新幹線の延伸で金沢〜直江津間が三セク化したので、富山から「18きっぷ」だけで帰るには高山本線経由するしかありません。待ち時間に立ち食いの白エビそばを頂き 1412 発の猪谷行きに乗車、今日は休日だったせいでしょうか高山までほぼ満席。昨日走ってきた線路沿いの道を眺めながら… (写真右)は「自撮り」をしていた野口トンネルの旧道部分とスノーシェッド。
 岐阜、米原経由、京都から近鉄利用で日付の変った頃に桜井に帰宅できるのですが、名古屋から発の近鉄特急「ひのとり71号」で帰途に就きました。

若栗1154→1309電鉄富山/富山1412→1505猪谷1508→1908美濃太田1912→1942多治見1949→2032名古屋/近鉄名古屋2100→2238大和八木2246→2252桜井
富山地方鉄道本線 75分 ¥1,280
JR所要時間 6時間20分 青春18きっぷ 4,840円分乗車
近鉄 2,430+240円分乗車 特急券1,840円

1日目 2日目前半 2日目後半 3日目

2023年3月のまとめ

   走行692.4キロ、内訳はasuka 162.5キロ、erba 230.2キロ、Silk 299.6キロ。

 赤線が3月の走行区間、青線は2月以前。「18きっぷ」での輪行で一気に行動範囲が拡って判別できませんが、自宅/職場周辺は割愛しています。

3月10~13日 10年ぶりの関東遠征
3月19日 2023年春 18きっぷ輪行旅「若狭路へ」
3月22日 自転車抜きで金沢へ
3月28日 2023年春 18きっぷ輪行旅「再び若狭路へ」
3月29日~ 2023年春 18きっぷ輪行旅「高山~富山」

道路元標

【1120】 2023/3/11 東京府 豊多摩郡 淀橋町(現 東京都)
【1121】 2023/3/11 埼玉県 北足立郡 白子村(現 和光市)
【1122】 2023/3/11 埼玉県 入間郡 宗岡村(現 志木市)
【1123】 2023/3/11 埼玉県 北足立郡 志木町(現 志木市)
【1124】 2023/3/11 埼玉県 入間郡 南畑村(現 富士見市)
【1125】 2023/3/11 埼玉県 入間郡 古谷村(現 川越市)
【1126】 2023/3/11 埼玉県 北足立郡 平方村(現 上尾市)
【1127】 2023/3/11 埼玉県 北足立郡 川田谷村(現 桶川市)
【1128】 2023/3/12 埼玉県 熊谷市
【1129】 2023/3/12 埼玉県 北埼玉郡 太井村(現 熊谷市)
【1130】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 久下村(現 熊谷市)
【1131】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 市田村(現 熊谷市)
【1132】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 吉見村(現 熊谷市)
【1133】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 吉岡村(現 熊谷市)
【1134】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 御正村(現 熊谷市)
【1135】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 大麻生村(現 熊谷市)
【1136】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 三尻村(現 熊谷市)
【1137】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 玉井村(現 熊谷市)
【1138】 2023/3/12 埼玉県 大里郡 別府村((現 熊谷市)
【1139】 2023/3/22 石川県 石川郡 潟津村(現 金沢市)
【1140】 2023/3/22 石川県 河北郡 川北村(現 金沢市)
【1141】 2023/3/22 石川県 石川郡 戸板村(現 金沢市)
【1142】 2023/3/31 岐阜県 大野郡 上枝村(現 高山市)

2023年春 18きっぷ輪行旅「高山~富山」2日目前半

高山本線 飛騨細川~角川間 国道360号旧道

 リタイア後現職に就いてからは習慣で用があろうとあるまいと疲れていようと、とにかく4時には目が覚めます、用のない時に二度寝ができる時は至福の幸せです。
 さて明るくなってきた頃に下りて延陽伯号の組み立てを済ませておきます。宿泊プランに朝食は入ってませんでしたが、バイキングでほぼクーポンの残りで間に合うのでここで朝食を頂く事に、先月の熊谷の時の様に朝飯前に道路元標へと云うのにはちょっと遠いです。

 チェックインを済ませて市街を一回りして一旦高山駅へ。
 2016年秋にリニューアルした高山駅、ずいぶんとモダンな建物になったものです。外観とかモニュメントがあったりとか工夫をしている様ですが、全国どこへ行っても同じ様な駅が増えましたね。
 まずは大野郡の上枝(ほずえ)村道路元標へ、高山駅の富山側の隣駅上枝駅とはかなり離れていて、かつての役場跡の公園に保存されています。しかし「ほずえ」って超難読地名ですね。

 高山市街には戻らず、宮川の支流川上川と高山本線に沿って飛騨古川へ向かいます、遠くに冠雪のアルプスが見えて、明日への期待も膨らみます。ところで富山~高山のメインルートは国道41号線(いわゆる越中東街道)ですが、旧古川町と旧神岡町の間で数河(すごう)峠(896m)を越えなければなりません、猪谷まで国道360号(越中西街道)を経由すると宮川沿いの下り基調の道、今後改良が進めば走りやすくなって交通量が増えるかも知れませんが、神岡に用がなければわざわざ41号を通る事もないですよね。
 飛騨古川の街に立ち寄ります。この先富山平野に下るまでコンビニの類はありません。

 造り酒屋の白壁、良い香りがしてきます。

 国道41号と別れ国道360号へ入ります、再び合流する猪谷まで高山本線と宮川を縫う様に走り「鉄」な人間には魅力的なコースです、高山本線の時刻を見てみると上りの「ひだ8号」がやってくるので待ってみます。
 野口トンネルの手前、スノーシェッドの間から旧道区間が残っているので迷わずそちらへ、なかなかの「自撮り」ポイント、車に邪魔される心配もなく下りの「ひだ7号」もまもなくやってきます、横長のヘッダー用に合成を前提に準備します。この場所ですが新緑や紅葉の季節にも来てみたいですね。

 この後も撮影ポイントには事欠きません、現道との合流手前にはアンダートラス橋もあります、写真は(左)角川~坂上間、(右)坂上~打保間。
 坂上~打保間にある旧道区間、新道は対岸(左岸)に渡り2つのトンネルを抜け正面に見える宮川新大橋でこちら側に戻ります。冬季通行止で結構荒れています。
 種蔵打保バイパスの開通でこんな立派な道が車は入って来れない旧道区間になってしまっています(写真左)。打保(うつぼ)駅近くで小休止の後 1343 には岐阜富山県境を越えます(写真右)。

【1142】岐阜県 大野郡 上枝村(現 高山市)

1日目 2日目前半 2日目後半 3日目

2023年春 18きっぷ輪行旅「高山~富山」1日目

 今回は2泊3日の日程で岐阜県と富山県を走ります、と云っても1日目は勤務明けからの出発で高山駅までの輪行だけ、2日目は高山市内に残る道路元標1基と、高山本線に沿って高山から富山まで100キロ弱、3 日目は残雪の立山連峰を期待して富山湾岸を走ると云う計画。コース的にはasuka号の方が相応しいと思うのですが、日程が「熊谷リベンジ」との二択になっていて、準備の都合で「関東遠征」に続いて延陽伯号で出掛ける事に。今日は高山までの輪行だけで、桜井1013→1041奈良1107→1151京都1207→1319米原1330→1404大垣1411→1422岐阜1445→1815高山と所要8時間2分、後のスジが桜井1237発で高山1944と所要時間が1時間も短いのですが乗換時間がタイトなので…
 京都駅まで来てみると、何やら東海道本線が阪神間でのトラブルで20分近く遅れている模様、米原と岐阜での乗継時間を考える微妙な処、結局米原には僅かな遅れで到着できたのですが、今度は垂井~大垣駅間で障害物で乗る予定のスジが運休になり1時間近く待たされる事に。どうも昔から米原周りをするとケチが付く事が多い様な…
 結局は岐阜からの高山本線は1615発と結果的に後のスジに。ところで高山線の特急には昨年夏からハイブリッド車のHC85系が投入されているのですが、写真はエンジンを響かせて出て行くクモハ?85の特急「ひだ13号」。
 先に出て行った美濃太田行はクロスシートのキハ25系だったのですが、1615発猪谷行きは高山まで3時間半も乗らなけらばならないのに1000番台のロングシート車両とは…

 最初の予定より1時間半遅い1944に高山駅に到着、高山へ降り立つのは3度目ですが、前回は2002年ですからなんと20年ぶりです。宿まで徒歩8分と云う事なんですが、組み立てるのは明朝にして輪行袋のまま担いで行く事に。観光地と云う事で外国人観光客も多いのですが、高野山同様欧米人の比率が高い様な気がします。
 宿はα1と云う和倉温泉でも使った事のあるビジネスホテルチェーン、旅行支援のお陰で安く泊まれて2..000円のクーポンが、有効に使えればお得ですよね。時間も遅いので宿近くで適当に食事をして夜の高山をちょっと散歩、ただ昨夜あまり仮眠出来なかったので明日に備えて早々に休む事にします。本日の走行は通勤の6.5キロのみ。

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2023年春 18きっぷ輪行旅「再び若狭路へ」

 「18きっぷ」のシーズンは幾つかのブランを考えておいて、天気の良さそうな方角へ向かうのですが…  今日は先週に続いて北へ、桜井0543発の始発で奈良、京都経由で山陰本線綾部駅の一つ手前の山家駅まで輪行、小浜綾部線を走り先週に続いて若狭路を走ります。
 山家駅はトイレすらない無人駅、島式ホームで駅舎とは跨線橋で結ばれているのて、輪行には不向きですが、国道27号を走らずに府道1号に入る事ができます。
 何もない山家駅ですが、駅前に「ふれあいの駅」と云うお店が、この先府道1号を走ると府県境を越えておおい町に下るまでコンビニはおろか適当な店も無さそうなんで、ここで軽く食事と弁当を買って行きます。なおサイクルスタンドがあってロードバイク用にポンブとかも置いているそうなんですが、走りに来る様なロケーションなのかなぁ、ちょっと疑問。
 食事をして少々遅くなってしまいましたが、由良川を渡って国道を跨いで府道1号線へ。
 由良川の支流の上林川と云う川に沿って府道は緩やかに登って行きます。まわりはあちこちで桜が、この季節ならでは心地良いサイクリングですが、花粉症の酷い人にはそれどころやないかなぁ。
 緩やかな分だけ分水嶺になっている府県境までの距離は長いです。「従是丹波国何鹿郡」の標柱。

 峠を越えて福井県へ、京都府道1号小浜綾部線は福井県道1号小浜綾部線となります。緩やかな京都府側と違い7〜8%の下りが暫く続きます、下りきるとこちら側もあちこちで桜が満開。ところで辺鄙と云うと何ですが、県庁所在地から離れた処に1号線があるのが、昭和40年頃に越県々道の番号の統一が行われた際に主に700番台が振りあてられたのですが、主要地方道の場合は空番を振りあてたりしている場合もあるようです。昨年3月に走った飯田富山佐久間線も長野愛知静岡3県に跨がる県道1号線でしたし、兵庫県道1号日高竹野線も鄙びた道でした。
 おおい町に下り国道27号を少し走って小浜市へ、先週も来た加斗海岸へ、今朝山家駅前の「ふれあいの駅」で買っておいた弁当で少し遅いお昼にします。一応準備はしてきているのですが、今日は「自撮り」はなし、敦賀は無理としても海岸沿いに少しでも小浜より先に進みたい処なんです。先週より1時間は早く小浜市街へ、この調子なら三方までは行けそうですので国道162号へ、ところで162号と云えば周山街道、いわゆる鯖街道の一つですが、小浜以遠は1982年になって162号となった区間でリアス式海岸を縫うように新しいトンネルが幾つも整備されています。
 と云う事で小浜から駒を進めた処で前輪に違和感が、タイヤ圧が下がっています、どうやらスローパンクしている様です。エアーを足して適当な場所を探します。犬熊漁港を過ぎた処でお誂え向きの休憩所が、時間があればのんびりしたい展望ですが、急ぎチューブ交換作業に取り掛かります。
 結局海岸沿いに国道162号線を三方駅に向かう事は諦め、山越えの県道22号上中田烏線でショートカットする事に。田烏(たがらす)には見事な棚田があるのですが、これはなかなか見応えがあり「自撮り」ポイントもありそう、三方五湖とともに是非再訪したい処です。

 特に目的もなかったのですが十村駅から帰途に就く事にしますが、旧駅舎が「ぽっぽ茶屋ほっとむら」と云う食事もできる施設になっています、残念ながら営業時間は過ぎていましたが…
 桜井へ「18きっぷ」のまま帰るには綾部回りが1725、敦賀回りが1755、綾部回りが乗換回数が多くなるので敦賀回りにします、小浜~松尾寺間は近畿では貴重な未乗車区間なんですけどね。なお十村駅も島式ホームですが踏切ですので、上り下り何れも階段はありません。本日の走行81.0キロ。

桜井0543→0616奈良0619→0723京都0734→0820園部0822→山賀0922 2,310円、十村1755→1834敦賀1849→2042京都2105→2201奈良2204→2234桜井 3,410円 計5.720円分乗車

2023年春 18きっぷ輪行旅「若狭路へ」

福井県小浜市 加斗海岸にて


 2023年春「18きっぷ輪行旅」第2弾は若狭へ、奈良0522発に乗車するために、JR奈良駅まで20キロ余りを自走します。JR桜井駅の始発は上り(奈良行)が0543、下りが0552でこれを利用すると東舞鶴着は早くても1104になってしまいます。まだ暗いうちからの自走は大変ですが、奈良までの上ッ道は旧い街並みを辿ってゆくので街灯が整備されていて結構走りやすいのです。今回は往復の輪行とそれなりの距離を走る事も考えてErbaロードで、奈良0522→0622京都0637→0721園部0725→0825綾部0851→0920東舞鶴と4回乗り継いで舞鶴へ。
 東舞鶴駅は2007年4月以来16年ぶりかと、一旦北側に出たのですが、日当たりの良いベンチを探して南側へ回ります。公衆トイレもあって輪行支度にはこちらの方が良さそうですが、夏場は暑いかな。今日はここから若狭路を海岸に沿って敦賀を目指すつもりなんですが、小浜へは何度か自走で来た事があるものの舞鶴から敦賀にかけての海岸沿いは自転車で走った事がないのです、その上東舞鶴の一つ隣の松尾寺駅から小浜駅の間の小浜線にも乗車した事がなく、国鉄時代からを含めて西日本では一度も乗車した事のない区間なのです、まぁ今日はトラブルでもない限りその区間を乗車する予定はないのですが、
 せっかくですので東舞鶴市道路元標の生存確認を。軍港のあった東舞鶴市と城下町だった舞鶴市(西舞鶴)は昭和18年に合併した経緯から、舞鶴市道路元標と東舞鶴市道路元標が其々現存しています。
 やはり国道27号線は車が多いですし、大型車も。国道を避けながら走り県境の青葉隧道(344m)を避けて山越えのルートを取ります、青葉隧道の上には吉坂峠(標高102m)があるのですがダートの様ですので西国三十三札所の松尾寺付近で山越えするルートを取り、府道564号へ入ります、休日とあってか札所巡りの車も結構通るのが。
 松尾寺で府道と別れ標高260m程の無名の峠で福井県側に、今年初めての日本海を眼下に下ります。写真は高浜町今寺の熊野神社。

 

 高浜町に下る頃には既に12時に、やや向かい風と云う事もあって、敦賀は既に諦めています。コンビニで弁当を買って城山公園でお昼にします。(写真は鐘寄海岸)

 若狭和田から青戸入江の北岸の県道266号犬見崎和田線に入ります。断続的に県道802号小浜大飯高浜自転車道線が並行していますが、専用道と云うより県道と並行した幅のある歩道部分って感じの区間が殆どです。

 青戸入江北岸にて、今回はロードでは珍しく「自撮り」の準備をしてきています。横位置の場合「自撮りのすすめ⑦」でも解説していますが、外部タイマーをバルブにしてカメラ本体の連写機能を利用しています、ただ今回入れていたSDカードが遅いのか相性が悪いのかして思い通りに行かないのが。
 青戸大橋を渡り、R27側に戻ります。向こうに見えているのは若狭富士こと青葉山(693m)

  少し国道27号を走らなければなりませんが県道235号加斗袖崎住吉線に入ります、幾つかトンネルのある国道を避け北側の海岸線に沿って走ります、距離は長くなりますが交通量は非常に少ないです、海水浴シーズンは混むかも知れませんが。
 加斗海岸、なかなかのロケーションなので「自撮り」にトライ、結局1時間近く粘る事に。

 県道235号は小浜市街まで続いていて、加斗海岸を離れると写真の様な断崖上の道が続きますが、東向きに走ると大した坂はありません。先の県道266号同様に自転車道が並行しているのですが、車道との間の柵が切れ目なく続いていて、荒れている箇所があっても逃げられないのでちょっと厄介です、まぁ今回どうにも走れない様な箇所はありませんでしたが。
 青井崎付近にて、この区間では上段が車道、下段が自転車道になっています。ここで一気に小浜市街に下ります。

 青井崎から小浜市街に下り小浜海浜小公園に着いたのは既に1550 小浜から18きっぷのままで桜井に帰り着くには敦賀周りが1729、東舞鶴周り1758、敦賀は無理でも三方辺りまででも走れればと考えていたのですが、この先は線路と離れる海よりのルートを取りたかったので、それは次の機会にして小浜駅でお開きと云う事に、走行51キロはロードでは物足りない距離ですが「自撮り」もしてましたしね。
 小浜1729→1834敦賀1849→2047京都2105→2201奈良2204→2234桜井、往復で7,480円分乗車。

10年ぶりの関東遠征 4日目

 4日目は長野駅近くで宿を取って、天気が良ければ午前中だけでも近くで残っている未収の道路元標をと考えていたのですが、予報通りに朝から雨と云う事で、ちょっと勿体無い気もしますが早々に長野を後にし帰途に就く事に。

 乗り鉄の人にはお馴染みの姨捨駅から「日本三大車窓」の展望、後2つは北海道の「狩勝峠」と九州の「矢岳越」、後者は何度か通ってますが、前者は未体験。
 塩尻で中津川行に、予報通り降ってます、この先名古屋からも近鉄は使わず「18きっぷ」のまま亀山経由で帰ります。行きに贅沢しましたからね。

 帰りも名古屋駅で「きしめん」、お昼とあって待たなければならない位混んでいますが、最初から行程に織り込み済みですので。
 長野0631→0811塩尻0816→1028中津川1049→1213名古屋1307→1409亀山1414→1535加茂1539→1554奈良1558→1627桜井 9時間56分(待ち1時間33分)の旅 6,930円分乗車
 結局の処、10年ぶりの関東遠征は「轍」さんと「合田佐和子展」は別にしても、道路元標に関しては準備不足が響いて19基止まり、上手くすれば30基近くは回れた様な。埼玉県には兵庫県、福島県、新潟県に続いて多い約173基の道路元標が現存するとされるのですが、今回を含めて27基(図中赤丸)とはまだまだ先が長いです。夏に熊谷なんて行きたくないし今シーズンにでもリベンジしたい処なんですけどね。

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