愛媛県道47号新居浜別子山線
富郷ダムから湖畔を少し上流に行った処に適当な野営地を発見、かなり大きな公園になっていて四阿、トイレ、水道と揃っています、敷地内にレストランがあるのですが、火水曜日は定休日で人影は見えません、駐車場は16時に閉鎖されてしまっていますので既に車は入って来ません。 そして眼下の湖岸には野外ステージまでついています、こんな山奥の野外ステージで一体何を行なおうとしたのか、何が行なわれたのか、どう贔屓目に見ても無駄な公共事業の実態を目にしながら、有効に使わせて頂きました。
モバイル機器と環境の進化で、かような山奥にいてもネットの恩恵が受けられるのですが、問題は電源、今回も2台のモバイルバッテリーを用意してきていて、フェリーの待合室や船内、昨夜はキャンプ場のトイレにコンセントを見つけたのですが、ここのトイレは電源が元で切れていて充電をする事はかないませんでした。 キャンプが続くツーリングでは、ダイナモからの充電とかも考えなくてはいけませんね、優れたモバイル機器も電気がなければ。
ところで法皇湖畔は標高460m程あって、朝の冷え込みを懸念していたのですが、すっぽりと霧に覆われてしまって、昨日の方が寒かった様な、ただ明るくなりだした頃に少しパラパラとやってきたのですが、幸い撤収して出発する頃にはやんでくれました。
法皇湖畔を離れ県道は現在では新居浜市となっている別子山村へと入ります。 道路だけは立派なのですが寒々とした風景が続きます、ここに松山市をも凌ぐ鉱山都市があったとはとても信じがたいです。 ところで困った事に、この先「時間帯制限」の看板が、通行できるのは1時間に10分だけ、工事が始まる9時には後1時間もありません、距離は数キロなのですが、殆ど別子ダムまでのぼらなければならない様です、まぁ間に合わなければ道端で店を拡げてお湯でも沸かしてコーヒーでも淹れるかと思いつつ、先を急ぎます。
幸い通行止め箇所には10分前には到着、無事に通過する事ができました、しかしこの銅山川沿いのルートは工事が非常に多い様ですね。 工事区間が終わった処には銅山への登山口があります、この登山道の先に小学校や病院、劇場があったのです。
しかしトンネルからは冷たい風が吹き出してきます、まるで風洞実験の様なトンネルを抜けると標高差900mのダウンヒル、恐らく車だと判らないでしょうが、ガードレールに自転車を立てかけて下を覗き込むと、九十九折れどころか、道がどこをどの様に下って行くのかちょっと判らないような道筋です、おまけに強烈な風で寒い事、スマホで写真を撮ろうとすると寒さでバッテリが電圧降下を起している様でカメラが起動しません。 こんな処でのんびりともしてられませんので、とにかくブレーキレバーを握り締めたまま、早く下界に下りたい一心で下ります。 今季一番寒い思いをしましたね。
標高400m位まで下ってきた処に、「東洋のマチュピチュ」を謳い文句にしている別子銅山の遺構のある東平(とうなる)への分岐があります。 ただ東平へは5.5キロで標高800m近くまで登らなけらばなりません、とてもそんな余力も気力も残っていません。
鹿森ダムとループ橋を過ぎて標高150m程にある道の駅「マイントピア別子」まで下ってきました、陽射しもあってようやく生きた心地が。 ここには別子銅山のテーマパークが併設されていて、鉱山のトロッコとかもあるのですが、見学は適当にして、レストランで「鍋やきうどん定食」を頂く事にしました。
12時過ぎには「マイントピア別子」を後にします、「シクロの家」まで後45キロ程、殆ど平坦路の行程ですが、できるだけR11は避けて、通学路になっている自転車道や、旧い讃岐街道や遍路道を辿って行きます。 後で「シクロの家」のスタッフに教えて頂いたのですが、この自転車道(写真左上)、元は別子銅山の鉱山鉄道や排水路だったそうなんです。 西条からはメインルートは今治に向うR192となるのですが、ここでも田んぼの中や漁村の路地を縫って行きます。 実は昨年、今治から西条市に残る多賀村道路元標へ往復しているので、結構土地勘があったのです。
1645、今治駅前の「シクロの家」に到着、4日間で380キロ、「自走今治」の一応の目的は達成です。 途中で今は「シクロの家」を運営する「シクロツーリストしまなみ」のスタッフとなっているムラマサ君からメッセージがあって、Yさんと一緒に迎撃に出られた様なのですが、どうやら浜よりを走った私の迎撃には失敗した様です。
今夜からの2連泊ですので、荷物を下ろして洗濯物をしながら近くのレトロな銭湯「宝来温泉」へ、近くにスーパー銭湯もあるのですが、ちょっとぬるめなので、こちらを愛用しています。 もちろん「シクロの家」にもシャワールームが3つもあるのですが。
今治のB級グルメと云えば「焼豚玉子飯」、以前に「白楽天」と云うお店へ行ったのですが、あまりに甘すぎてちょっと敬遠していました。 今回は迎撃に失敗して戻ってきたお二人と、お薦めの「重松飯店」へ、ボリューム満点でリーズナブル、お味も満足。 写真左は「満腹セット」でなんと950円(税別)、メニューには焼豚玉子飯(小)+焼飯(小)+ラーメン+サラダとなっていますが、どこが(小)なんでしょう。 ちなみにここで焼豚玉子飯(中)を頼むと玉子が3つ載っているとか。 ただ営業時間がテキトーな様で、ネット等では夜の営業は21時までとなっていますが、私達が帰る20時半頃にはのれんをおろして、店のみなさんが賄い飯を食ってはりました。
本日の走行88.3キロ、平均速度15.3キロでした。