なぜか高野山に(後半)

南海高野線極楽橋駅にて

 次の高野山行きケーブルカーは1556、高野山駅にエレベーターができる以前、特に輪行袋を担いでいると、傾斜の緩い極楽橋駅で前、すなわち上の方へ進んでおくのがセオリーでした、極楽橋駅と高野山駅では傾斜が百数十‰以上も違うので、階段状のホームも高野山駅で更にきつくなっているのです。現在は後に乗って高野山駅でエレベーターを利用するのが楽です。
 輪行袋をケーブルカーのホームに置いて、待ち時間の間に温かい飲み物を買おうとしたら自販機でホットは全て売り切れ、諦めて高野山ホームを振り返るとタイミング良く「天空」と「こうや」が並んでいます、現在「天空」は難波側に普通車両が繋いでいるので、なかなかのシャッターチャンス、せっかくですので写真を撮ってから1556発のケーブルカーに乗車した訳ですが…
 この時間ですと高野山行きはガラガラで貸切状態、最後尾で最大568.2‰の傾斜を愉しんでいると、輪行袋はともかく何か足らない様な、フロントバッグを極楽橋駅の自販機の処へ置いてきたのです、財布とスマホは身につけていましたが、中にはカメラやらもう1台のスマホやらGPSやらが、時間が推してますが高野山駅へ着くなり引き返すしかありません、到着後駅員に相談すると、次の便で送って貰う話になりかけたのですが、中身がカメラとかスマホと云った貴重品だと、本人が行って書類にサインして受け取る必要があるとの事。結局は1621発で極楽橋駅へ下り、1637発で高野山駅へ、ケーブルカーに1往復半乗車し、日暮れの迫る中を1時間はロスする事に。
 輪行支度を解き、大門から高野山内に入る頃には回りは真っ暗に、きっと今が盛りだろう紅葉が鮮やかだったと思いますけど。さて後は下って帰るしかありません、大門からR370へ下るか、役場から登ってきた細川へ下るか、奥の院からR371を下るか、R370は車が多いですし登って来た細川へ下るのは芸がないし…
 しかし朝からまともに食ってないので、とにかくお腹に何か入れておかなくては。観光客が引き上げて陽が暮れた高野山、表通りの観光客相手の食事のできる処はもう開いてません、まあ大学もある位の町なんですが… 小田原通りの旧道に中華料理店があるのですが、思い付いたのは桜峠下の「とんかつ定(てい)」、営業時間とか定休日とか調べてる余裕もないので、ファミマでとりあえずの菓子パン他を調達しておいて、高野山内を奥の院に向かいます。夜の高野山は一昨年11月にも走ってますが、ライトアップされた寺院とかが良い雰囲気です。
 奥の院を過ぎ摩尼トンネルへの登り坂へと、開いてました「とんかつ定」。2年ぶりかな、3年ぶりかな、とんかつ定食を注文、と云ってここはとんかつ専門店ではなくてとんかつも洋食屋さんのって感じソースがかかっています。とにかくお腹が一杯になって生き返りました。後は真っ暗なR371を飛び出してくる鹿や猪に気をつけながら下るだけ、だけなんですが。摩尼トンネルを抜けるともう真っ暗、先週なら月明かりが綺麗だったろうけど。裳掛岩、清川橋、河合橋とやどり温泉まですれ違った車は2台だけ、鹿が2匹。
 丹生川沿いに県道で九度山へ下れば楽なんですが、遠回りになるので狼頭峠へ登り返します、橋本から登る事を思えば楽としか云えませんが。1930 狼頭峠に、激坂の連続から橋本の街の明かりが見えてくれば一安心。
 橋本橋を渡り今朝通った橋本町道路元標の前を通過して、20時過ぎに橋本駅に無事到着、JRだけで桜井へ帰る事のできる最後のスジ 2038発に乗車する事が。ぶらっと走り出したつもりが高野山まで、本日の走行87.0キロ、図らずもデモンタでの走行距離/日を更新しました。


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なぜか高野山に(前半)

国道370号線/南海高野線丹生川橋梁にて

 「川湯温泉」行きが頓挫したので月曜夕方まで時間が、明日から雨模様ですので走るなら今日しか。うっぷん晴らしにデモン太を駆って五條から橋本へ…
 今年も行われている「WAKAYAMA800」のポイントになっているJR隅田駅へ、今年は皆目回っていませんが「10ポイント賞」位は狙っても良いかも。
 隅田駅に置いてあった「門前歴史ウォ-ク」と云うパンフに「闇(くらがり)峠」と云うのがあったので大和街道を辿る事に。実際は峠どころか紀の川に流れ込む支流を跨ぐ為に下って登る道筋になっています。
 そのまま紀の川右岸を行きます、学文路(かむろ)の対岸辺りですが、いつもと違うルートなので風景が新鮮。
九度山橋で左岸に渡り、道の駅で小休止、平日にも拘わらずサイクリストが多いです。
 高野山へ向かう国道370号へ、南海高野線をアンダークロスする丹生川橋梁(近代化産業遺産)、「自撮り」にトライします。この季節の深い谷あいは暗く、シャッター速度と被写界深度を確保するには相当ISO感度を上げなくてはなりません、今日はゴリラポッドしか持ってきていませんので見上げる格好になるのが鉄橋と道路の関係が些か不自然に、それなりに車が通りますし1時間に2~3往復の列車とタイミングを取るのは至難の業、特に上り列車はトンネルを出てくるまで音も聴こえてきません。
 結局上り下り4本粘ったのですが4本目は邪魔者が。大きな三脚があれば反対側の歩道から撮った方が良いかも、来年春以降に再挑戦かな。(1枚目はMicrosoft Image Composite Editorによる合成です。)
 ここまで来た事ですし、せっかくですので高野山へ輪行しても良いかもと、途中の駅から輪行しようと国道を行きますが、駅への分岐が判らないまま、細川への分岐(標高343m)まで来てしまいたした。この季節には少し下った処の八坂神社の大銀杏が見事なのですが、残念ながらこの時間では日陰になってしまっています、なお夜はライトアップされています。
 紀伊神谷駅への分岐(標高382m)までやってきましたが、駅までは更に100m近く上らなくてはなりません、どうせなら一駅先の極楽橋駅まで行った方が、更に舗装林道で高野町役場へ抜ける事も可能ですがさすがに陽が暮れてしまいます。
 1518 南海高野山の終点極楽橋駅(標高525m)に、高野山へはここからケーブルカーに乗り換える訳ですが、周辺には民家もなくこの駅で乗り降りする人は殆どいなくて、駅の出入口は狭くて券売機もありません去る7月に駅がリニューアルされたのを機会に途中下車が可能になったのですが、利用する処か知る人ぞ知る制度、そんな訳ですから駅の出入口は狭くて路地裏の様で券売機もありません。ただ不釣り合いな自動改札機の向こうのコンコースは乗り換え客と案内のアナウンスで賑やかです。
 急ぎ輪行支度を整えますが、何もない狭い路地での作業に少々手こずります、窓口で高野山まで1駅500円也の乗車券を買いますが、1546発にタッチの差で乗れずしまい、そしてこの後とんでもない事が… (つづく)