「峠」タグアーカイブ

信州ツーリング(2日目)

 今日は<67>松本和田線で扉峠を越えR142に入り、ほぼ中仙道で佐久市へ向かいます。 松本市街から薄川沿いに徐々に標高を上げ、入山辺村道路元標へ。






 

 牛立の集落辺りの酒屋にあった看板「最終酒屋」、ちゃんとした酒屋の名前はありますが、この看板に「酒」でなくともサイクリストなら飲料の補給をしてしまいます。 実際この先県道沿いでは和田宿近くまで自販機すらありませんでした。

 ここからも’よもぎこば林道’経由のコースには入らず、扉鉱泉を経由する本来の県道ルートを行きます。 発電所脇の傷んだコンクリート舗装をどうにか漕ぎ上がったもののまだ激坂が続き、たまらず押しが入ってしまいました。
  時間的に扉鉱泉へ勤める人でしょうか、何台かの車に追い越された後は、扉鉱泉より上では全く車には出会いませんでした。 勾配も穏やかになり、標高をあげるにつれ信州の爽やかな空気につつまれて行きます。 こちらのルートをとったのは大正解の様です。

 

 ビーナスラインを行き交う車の音が聞こえてくる様になり、ようやくよもぎこば林道との合流に、れっきとした県道でも、ご覧の標識が並んでいては一般車はちょっと入ってきにくいですね。
 扉峠と云えば今ではビーナスラインの通過点と云ったイメージですが、本来は松本と和田宿を結ぶ県道の峠、古来は中仙道の間道でもあった訳です。
 中仙道和田宿、脇本陣跡が休憩所として整備されていますので、小休止。 それにここには和田村道路元標があります。

 長久保宿に入る手前で白樺湖方面へ少し南下し大門村道路元標、折り返して長久保新町道路元標、長窪古町道路元標を回って中仙道笠取峠に向かいます。 旧道が断続的に残っているので、そちらを選びながら笠取峠を越え、有名な松並木を芦田宿へ下ります。
 扉峠前後は結構涼しかったのですが、信州とは云え今年の猛暑にやはり下界は暑い事。 時間にも余裕があるのでのんびりと中仙道の宿場を辿りながら今夜の宿、東横イン佐久平を目指す事に。

本日の走行83.2キロ

芋峠へ

 朝から Twitter で旅の空の kaytakaさんや SORAさんにちょっかいを出しながら、中の用事を色々と済ませたり、近くへ買い物に出掛けたりと過ごします。 午後も4時を回った頃に明日香へ

 いつもの道を辿って行きますが、振り返ると三輪山に覆いかぶさる様に入道雲が…

 西日が相も変わらず厳しいですが、稲渕の集落に入る辺りからは日陰もあって、ぐっと涼しくなります。 そろそろ寂しくなってきたヒグラシとミンミンゼミの鳴き声は、役の行者のコーナーを過ぎたあたりから、ツクツクボウシの鳴き声と入れ替わってくる。 でも芋峠のツクツクボウシはフルコーラスやらない横着者が多い。

 

 さて下ろうかとフロントをアウターにいれた途端、パチンといってワイヤーが... さてどうしたものかとフロントだけに走ることに殆ど差し障りはないのだが。 走行中にほどけてこない様に丁寧に巻いてインフレーターに引っ掛けて下ります。
 長い事お世話になっていた「シクロサロンあすか」、おやじさんが倒れてからは開けたり閉めたりが続いたので、足が遠のいてしまっているし、時間は6時を回ってしまうが、改めて出直しても開いているどうか判らないので、とりあえず久しぶりに覗いて見てみる事に。  
 案の定「おやすみ」の看板が下がっている、中を覗くと廃業してしまった様子でもない。 もうフレームを作るのは無理だと云っていたが、相変わらず体の調子の良い時だけでも店を開けているのだろうか…

「月うさぎサイク」下見ラン

 実は先週お伺いした東吉野村谷尻(たんじり)の「古民家カフェ月うさぎ」へ行くサイクを9/11か12に企んでいて、集合場所は近鉄大阪線の駅と道の駅「宇陀路室生」のある三本松と考えているのですが、暫く室生方面は走っていないので、今日はコースの下見に行ってきました。 と云う事でいつもの吉野側から東吉野へ入るコースではなく、桜井からは東に向かいます。
 と云ってもR165を素直に西峠へ向かう訳もなく、長谷寺から都祁方面へ入ります。 笠荒神奥宮の水場で休憩の後、三稜墓古墳で休憩、早朝の高原の清々しい… と云いたい処ですが、除草作業をやっていてうるさいので、早々に退散する事に。
 <781>都祁名張線を東に、多田から<127>北野吐山線を少し南下して<28>吉野室生寺針線に入り向渕(むこうじ)へ、ここから大野へ下る黒線道へ入るのですが、振り返ると集落の東北側に新しいバイパスが出来ています、どの様な計画なのかは知りませんが、ここより南側は当分は大丈夫だとは思いますけど。
 話には聞いていたのですが、古大野の手作り展望台はやはり撤去されていました。 最高の休憩スポットだっただけに残念。
 このルートは地形図では黒線で表記されていて、初めて訪れた時はまだダートでした。 逆に走れば三本松から阿保越伊勢街道の海老坂峠を経て、車に煩わされずに都祁方面に登るお奨めルートです、ただ脇道が多く、間違えるととんでもない方向へ登り下りさされるので詳細な地図が必携です。

 海老坂峠まで下りてきました。 峠は「やまなみロード」の橋の下になってしまって旧街道の峠の風情もなにもないですが。 ここから計画しているコースに入ります。

 ちょっと寄り道して室生口大野駅を見下ろすビューポイントへ、架線柱が多くて撮影向きではありませんが。

 室生ダムにて。 大野側からここへ来るにはどうしてもダム堰堤に向かって直登するか、R165を少し登ってゴミ焼却場側から入るかしないといけないので、R165と近鉄線をくぐる新しいルートを探索してみたのですが、車こそ入って来ないものの路面が悪いのと激坂なんで、却下かな… ダム堰堤には出ずに下山橋にショートカットするルートものぞいてみたのですが、相変わらずこちらはダートのままの様です。 室生ダム、トイレがリニューアルされていました。

 ダム湖右岸(南側)の道を榛原方面に、午前中はほぼ日陰になりますし快適な湖畔のルートです。 榛原から<31>榛原菟田野御杖線と芳野(ほうの)川沿いのルートを選んで菟田野の古い街並みを抜けて松井橋のローソンで補給の後、一谷峠へと掛かる岩端の「いわはしみんなの森公園」で休憩、トイレも自販機もありませんが、なかなか快適な休憩ポイントです、傘堂みたいですネ。
 天五さんの北海道レポートによるとアイルランドではカラスの羽根を括り付けておくとお守りになるとか、たまたま一本落ちていたので一本でも御利益があるのかは知りませんが、試しにサドルバッグに付けてみました。

 最大の難所のはずの一谷峠、東吉野からの帰路には良く使ってますが、菟田野側から登るのは久しぶりです。 カラスの羽根の御利益があったのか15分程でしょうかあっけなく登ってしまいました。 ちなみにその有り難~い、カラスの羽根はどこかで落してしまいました。
 「月うさぎ」に到着、三本松からだと30キロ少しと云う処でしょうか。 やはり標高600m超だけに涼しいです。 元の分校跡と云うこの様なロケーションですので、実はサイクとは別に1泊のキャンプ企画も水面下で進行中なんです、まぁまだどうなるか判りませんが…
 明日8/22はここでライブコンサートが行われるそうなので、オーナーは色々と準備が、おつまみにと手作りロースターで鹿肉の薫製他を作っています。「月うさぎ」でコーヒーを頂いた後、コースの後半へ向かいます。 滝野への無名の峠を越えて行きます。 谷尻からこの峠までだけが昔から異様に道が広く、まぁ壷阪峠の南側みたいなものです、直線的で日陰はないわと、正直云ってツーリングコ-スとしては敬遠していました、滝野側はなかなかの激坂です。

 

今年何回目でしょうか染谷峠到着、後は下るだけ。 大内峠から室生寺方面へ向かい、やまなみロードの室生トンネル(1737m)を抜けて、滝谷しょうぶ園を経て三本松へ、染谷峠を越えなくてはなりませんが1時間半程で戻ってこれるでしょうね。 ツーリングコースとしては50キロ少々、お昼以外の休憩時間込みで所要5時間と云う処でしょうね。
 コースをなぞるために三本松まで下ってきたので、この後、桜井まで西日をまともに受けながら帰途に就かなければなりません、山陰以来ガードも外したままなので輪行袋を持ってくるべきだと後悔。 再び海老坂峠を経て大野からR165へ、長峰からひのき坂へ入り、榛原駅付近へ下らずに西峠へ、桜井には16時に帰投、さすがにくたびれました。 本日の走行110.6キロ、今月の累積は1000キロまで後80キロ程。
 「月うさぎサイク」については近々輪童さんの「風のたより」等に告知しますので、よろしく。

やっぱり東吉野は涼しい…

 先月は3度も行った東吉野、もう夏の定番ですね。 輪童さんの「風のたより」に告知しておくと、今回は9さんが手を挙げてくれました、九度山町から吉野川(紀の川)沿いに走ってくるので、待ち合わせは近鉄大和上市駅8時半に、余裕を見て6時半に出発します、芋峠への登りでランナー1名とロード1台に抜かされつつも、ノンストップで到着して、涼しい中で時間調整します。
 ところで3日前の11日に芋峠まで往復した時に、狭い道の真ん中に車を停めて、数人の家族風なグループと数匹の子犬がいました、その時はこんな処で犬に用をさせるなよと思っていたのですが、その車には追い越される事もなく、帰りにはいなかったので、怪訝に思っていたのですが、こんな事件があったのですね。

 大和上市駅で待っていると、時間丁度に9さんと鉄人Kさんがやってきました、と云う事で3人で走る事に、しかし帰省に行楽にと車が多く、路上駐車の多い事…
 まずは何時もの「みたらし団子」を目指したのですが、大量の注文が入っているとかで、お姉さんが必死で団子を焼いていますが、12時過ぎまでありつけそうにはありません。 蟻通まで行って早めのお昼にする事にし、暫しお2人に先に行って貰い、近くに帰省で帰っている元の同僚と少し立ち話を…

そうこうしているとmillonさん一行が下って来ました。 石舞台集合で多武峰~大峠トンネル~宮奥ダムと変態コースを走り、佐倉峠~木津峠と越えてきたそうです、この後足の郷へは行かなかったのでまだチョ~変態の域には達していない様です、行けば逃げ場無く有り難~い洗礼を受けられたのにネ。

201008171031444a0.jpg 木津川集落に差し掛かる頃にパラパラッと、民家のガレージに逃げ込み暫し雨宿り、もう大丈夫だろうと出発し暫くすると見事に第二波が、私はポンチョを持っていましたが、伊豆尾集落に着くまでにお二人はズブ濡れです。 いつもの染谷峠は目指さず、今日は谷尻(たんじり)から一谷峠へ向かう事にします。 (Photo : 9さん)

 谷尻では以前から気になっている処があり、三叉路には看板も建っていますので滝野方面へ少し探索に向かいます。 滝野への峠近くまで1キロ程走った処に「古民家カフェ月うさぎ」はありました。 谷尻から滝野のこの区間は<31>榛原菟田野御杖線と御杖方面へは今もって繋がっていないものの立派な県道ですが、定番コースから外れているので、通るのは随分久しぶりです、滝野側は標高差100mの激坂、谷尻側は直線的に拡幅改良された日陰のない自転車には嫌な区間。 調べて見ると2000年12月の「第3回あすか鍋サイク」以来の様な…
(調べなおしたら2004/11/17に通ってました)
 古民家カフェと云っても、分校跡とおぼしき場所を譲り受けた様で、結構広い敷地を持っています。 食事の類は要予約と云う事ですが、3人でコーヒーを頂きます(9さんは+アイス)、食事以外にも「石釜ピザ焼き体験」とかのイベントをやっておられる様です。 オーナーさんと暫くお話していると、第三波が襲ってきました(^_^;)

雨が収まった処で「月うさぎ」を後にします。 正面は階段ですが、滝野側にご覧のスロープがありますので自転車は入れて貰えます。
 なお犬や猫が一杯いますので、苦手な方は駄目かも、私たちは汗だくずぶ濡れなので外でお茶を頂きましたが、中は猫好きには堪らない空間の様ですよ。 秋は大きな銀杏の木と回りの紅葉、春は桜の木もあって四季折々なかなか良い処の様です、なお標高は615m程あるので冬は…

谷尻の三叉路へ戻り一谷峠を越えて岩端へ下ります、全く路面は濡れていません、通り雨程度に降ったそうですが、あっと云う間に乾いてしまった様です。 ここにも「月うさぎ」の看板が「5km」とありますが、標高差は150m以上。
 なお少し菟田野寄りに四阿と云うにはちょっとモダン?な休憩場所が整備されていました。
 松井橋から旧街道の街並みを抜けて再び<31>へ、<217>高塚野依線で女寄峠側へ越えます。

 鉄人Kさんもごぶさたと云う事ですので、「ogopogo」に寄ってみました。本日の走行89.7キロ、お二人は100キロ越えかな…

次の企み

山陰行きでは往復にしか「18きっぷ」を使わなかったので、まだ3回分残っているので、次の企みを検討中。 能登半島にはまだ22基も道路元標を残しているのだが、やはりこの時期少しは標高のある処へ行きたい、やはり信州かなぁ… 長野県にはまだ30数基残してますが、結構バラけてしまっているのが。 日程は割引のある日曜と月曜に東横インを利用する様に、9/10の有効期限までに機会があるかな。 ちょっと考えてみたのが、1日目は18きっぷで塩尻へ、午後の限られた時間だが東筑摩郡の片丘村元標を回って松本へ、 2日目は扉峠(1640m(を越えて佐久平へ約70キロ、途中から中山道に入り長久保宿から笠取峠と見処も多いし、松本からの標高500mも朝からこなしてしまえば大丈夫そうだし、3日目に十石峠か碓氷峠を越えて群馬県側に越える、18きっぷでその日の内に帰ってくるには名古屋や近鉄利用でも高崎1236がタイムリミットだが、碓氷峠を越えて横川までなら40キロ弱で充分に射程範囲、鉄分補給にもなるし、いいかも。

今年のお盆休みは…

今年のお盆休み、色々と企てはみたのですが、どうにもカレンダーのまわりが悪い。 結局完全にフリーになったのは今日11日から15日まで、せめて16日までなら、キャンプツーリングとか計画できなくもなかったのだけど… 山陰も行った事だしネ。  
 午後遅くから少し動かしてみたクリート位置の調整を兼ねて芋峠に向かう、出るなり携帯に電話、オイオイ。 台風の影響か少し風がある、稲渕をすぎると急に涼しくなり、快調に16時過ぎには芋峠着、R165を跨ぐ信号で停まっただけでノンストップで登ってきてしまいました、非力な私でも走り馴れていると云うのは強いものです。 吉野側から越えてくる風が心地よく、それにツクツクボウシの声も、暫くいると汗をかいた体には寒い位になってきます。 不気味な位のヒグラシの鳴き声の響くトンネルの様な道を下って帰途に… 今月の走行距離500キロ突破(^_^)/ 

Twitterによると今日はサッポロビール園へ行っている天五さん、飲み放題の1杯目はこれだそうです。 例によって「よろづ」に寄って帰ろうとも思ったのですが、スーパーで唐揚げと一緒に1本だけ買って帰りました。 今月初アルコールです、プハ~ッ!!

 

 

道路元標蒐集の旅 山陰篇四日目

 一応今回のノルマはこなしたので、今日は帰途に就くだけです。 軽いものの靴ずれもありますし、無理のない時間で輪行して帰ろうと思っているのですが、懸案だった岡山県真庭郡の八束村道路元標を目指してみようかと企ててみます、しかしなんと云うか蒜山高原南麓にあるのです。 米子からだとR181を南下し伯備線江尾駅付近からR482に入り標高650mの内海乢を越えなくてはなりません。 ただ峠さえ越えてしまえば、後は下り基調で姫神線中国勝山まで走り抜けてしまえば良い訳です。 行程は約85キロ、中国勝山駅を津山回りで1538、最悪新見回りで1652がタイムリミットです。 とにかく6時前には米子を出発しR181を南下します、しかし結構大型車が多いのには参ります。 7時に江馬のローソンに、これより先中国勝山までコンビニは皆無です。 R482に入った途端、ヘアピンカーブの激坂で、靴ずれは乗っている限り問題はないのですが、押しが入るといけません。 最悪は江尾駅まで引き返して輪行で帰途に就く事にします、と腹を括っていると登れるもので、標高380m程の南大山大橋までやってきました、ここから大山が望めるそうなのですが、残念ながら全貌は。 新しい下蚊屋ダムでもう一度休憩して9時半に内海乢(峠)に到着、標高差500mを2度の休憩込2時間半程で登ってきたので、私にしては快挙です。 蒜山高原道の駅「風の家」にて、山ぶどうシャーベット食ってます、さすがに500mの高原は涼しいです。 R482を一路東に途中八束村道路元標に立ち寄ります。 ここまで来たのですから、有名な山麓の自転車道も走りたいのですが、もうそこまでの余裕はありません、後ろ髪をひかれる思いで蒜山高原を後にします。 湯原温泉まで下ってきた処で、余分な荷物をゆうパックにしていまいます。 湯原温泉局は温泉街の中にあって少々判りにくかったですが、対応も良くてタオルの粗品まで頂きました、倶利■■局のおばはんとは大違い。 ゆうパックの箱込で940円、それだけで幾らかでも身軽になると随分違うものです。 ところで湯原温泉はカジカガエルで有名と云うか売りなのですが、足湯で休憩しているとどこからともなく鳴き声が… でもどこか不自然、テープでも流しているの? 中国勝山駅までは下りとは云え約20キロ、先の郵便局で教えて貰った足(たる)温泉に立ち寄る事にします、ここなら後10キロです。 思いっきりのんびりして、後はできるだけ汗をかかない様にR313を転がして行きます。   無事、中国勝山駅に到着、近くのローソンで買い出しをして、輪行支度でしっかり汗をかいてしまいました。 津山、佐用、姫路と乗り継ぎ、尼崎からおおさか東線経由の奈良行き直通快速に乗車、通勤時間帯に大阪での乗り換えをせずに奈良まで来て桜井線に。 できるだけコンパクトにしようとペダルも外して、サドルも下げ、ハンドルも抜いているので、もう組み立てる気力もなく、靴ずれの足を引きずりながら、輪行袋を数100m担いで汗だくになって帰宅しました。 本日の走行 88.4キロ、1日目の桜井~王寺の自走も含めて4日間で353.5キロになりました。 中国勝山1538→1623津山1631→1731佐用1734→1838姫路1842→1937尼崎1943→2051奈良2118→2148桜井 4,940円分乗車 本日の収穫 【903】 岡山県 真庭郡 八束村 (現 真庭市)

道路元標蒐集の旅 山陰篇二日目

 益田0539に乗車し石見福光に向かいます。 今日の予定は山間部の道路元標を巡って出雲市まで、予定の距離が100キロ以上ですが、後半に三瓶山麓を越える山越えコースで、石見福光発が7時半以降ですからかなり厳しいです。 今回はKHSで気軽に輪行を繰り返す機動性もなく、日曜と月曜に東横インを利用しようとしているのですから、プランに無理もでてきますが。

 7時45分をまわってようやく石見福光駅を出発します。 ここから井田村、谷住郷村、川戸村と道路元標を巡りますが、結構アップダウンがあって堪えます。

 4つ目の日和村道路元標は江の川の支流日和川の上流の盆地にあるのですが、川沿いに辿る一般道はなく県道は峠越えで迂回して行かなくてはなりません。 川沿いは千丈渓と云う景勝地になっていて遊歩道と平行して林道が通じています、自転車ならばこそこれを利用しない手はありません。
 千丈渓の下流側の入り口まで来ると、林道は邑南町側で崩落のために当分の間は通行止との案内板、ここまで来て引き返して峠越えをすればとても予定をこなせません、とにかく進む事に。 林道は緩やかな登りが続いて舗装されていていますが、落ち葉に小石が隠れていて、ちょっと乗って行くのはためらわれます。 幸い涼しい木陰の道が続くののんびりと押して行く事にします。
 しかし道はだんだん悪くなり、2キロ位でダートになり、ご覧の様な断崖の下を行きます、ブッシュこそありませんが、かなり草が生い茂ってきていて、この季節レーパンではちょっと。 崩落区間は4輪こそ無理ですが問題なく通れました。 ただ眼下に見えるだろう千丈渓は殆ど云って良い程に見えず、音だけが聞こえてきます。
 崩落区間を過ぎるとまもなく遊歩道と合流して再び舗装路に、渓谷の展望もあって幾つかの滝を見下ろす事もできます。 紅葉の頃なら見事かも知れませんが、残念ながら上流の集落の生活排水が流れ込んでいる様で、淵などでは泡立っている処もあり、決して清流とは云えません。
 なお上流側から来ると崩落や通行止の案内はなく太めのタイヤやMTBなら乗車率100%のご機嫌なコースです。
 日和村道路元標は一昨年の秋に峠おやじナワールドさんに教えて頂いていたのですが、やっと訪れる事ができました。 殆ど片峠となる谷峠を13時前に越えて江の川沿いに下り三江線に沿って走ります、この付近でも一日たった5往復の三江線を一往復捕らえる事ができそうなタイミングなので、先の事は忘れて狙う事に。
 石見川本駅で休憩しながら今日のプランを再検討する事に、川本は三江線沿線で一番大きな町で駅も立派なのですが、無人駅ばかりの三江線唯一の業務委託駅なのですが一日5往復では人影も見えません。 とにかく出雲市へ越える事ははっきりと諦める事に、それにダートを押し歩きしたせいか、軽い靴ずれをしてしまった様です、漕いでいる限り問題はなさそうなのですが。 実際無理に越えても朝山村道路元標へ明るいうちに辿り着くのは不可能です。 粕淵の辺りで旅館があれば一番良いのですが、最悪は昨日の様に駅に自転車だけを置いて、江津か益田あたりで宿をとり三江線で往復する手もなくはないのですが。 しかし江の川沿いのR261や県道40、R375は交通量も少なく、自転車にはなかなかご機嫌な道です。
 とにかく16時までに出雲市の東横インをキャンセルし、粕淵で宿を探します。 昔は日本中、小さくても町と云えるような処の駅前にはかならず駅前食堂や駅前旅館があったり、安い商人宿もあったものですが、駅前はすっかり寂れてしまって自動販売機すらありません。 町内には適当な旅館こそなかったのですが、ゴールデンユートピアおおちと云う公共の宿を教えて貰いました。 現在の美郷町役場の上で温泉(チェックイン日は無料)やクアプ-ル(別料金?)もあるご覧の施設です。
 宿泊はゲストハウスと呼ぶバンガロー風の建物で、自転車ならそのまま玄関脇まで入って行けます。 私にとってご機嫌なのはヒグラシの鳴き声に囲まれ、先にシャワーだけ浴びて暫しのんびりとしました。 朝もヒグラシの声で起きました。
 さすがにシングルルームと云うのはありませんが、ご覧のツインルームを一人使用で4,725円です、内風呂もあり、近くの研修施設の建物脇に洗濯乾燥機機もあります(有料)、屋外設置なのでくもの巣がかかっていたり、乾燥機の扉を開けても止まってくれないので、途中で取り出すのが困難ですが、まぁ我慢のできる範囲です。 6人定員のグル-プ棟は高校テニス部の合宿が利用している様で、ツイン棟は引率の先生かコーチが使ってる様でした。 日曜なのか当日でも泊まれたのは幸いでした。 なかなかお奨めです。
 敷地内のレストランからの展望。 この手の施設に良くある事ですが、自転車にとって難なのは短いものの最後に激坂が待っている事、粕淵駅からの標高差は100mもありませんが。 レストランは18時半がラストオーダー、温泉施設もこの季節も20時台までの様です。 粕淵にはこの近辺では貴重なコンビニがあります、中国地方に多い「ポプラ」ですが、施設内には飲料の自販機しかありませんので、買い出しは事前にしておいたほうが。

本日の走行89.1キロ

本日の収穫
【894】 島根県 邇摩郡 井田村 (現 大田市)
【895】 島根県 邑智郡 谷住郷村 (現 江津市)
【896】 島根県 邑智郡 川戸村 (現 江津市)
【897】 島根県 邑智郡 日和村 (現 邑南町)
【898】 島根県 邑智郡 川越村 (現 江津市)

道路元標蒐集の旅 山陰篇一日目

 まずは関西本線王寺駅0430発の始発に乗るために3時過ぎに出発します、距離は20キロ足らず、知らない道でもありませんが、夜間ですしできるだけコンパクトに輪行しようとすると支度にこれ位の余裕はほしいです。 しかしサイクリングには桜井は非常に便利な処ですが、こうやって始発で旅に出るには不便な事が、輪行前に大和八木や天理、奈良まで自走したり、昔名古屋からのツーリングイベント「さくら道」に参加するために名張まで真夜中にR165を自走した事もあります。
 ところで姫路0732発の新見行きに乗車するには1本後の0447発でも間に合わなくもないですが、姫路での乗り継ぎが7番ホームと向かいの8番ホームとは云え2分では、ちょっと座れそうにはありません。 そこで考えたのが大阪0540発の西明石行きに乗車し、西明石で0647発の姫路行きに乗り継ぎます。 ただこれも西明石での乗り継ぎが1分、西明石での発着番線が判らないので、ここでの乗り換えが間に合わないと元の木阿弥なのですが。
 なおこの乗り継ぎはいわゆる東海道緩行線を利用しているせいでしょうか、「乗換案内」では検索できませんでしたが、18きっぷでの旅はこうやってプランを練るのも愉しみなのです。 なお土休日ダイヤでの話です。
 結果的に西明石での乗換は向かい側ホームで、姫路では余裕たっぷり、乗り換えで階段を登り下りしたのは大阪駅と米子駅のみ、全線座って1634温泉津駅まで辿り着きました。  今夜の宿泊は益田なのですが、明日は温泉津付近からスタートしたいので、温泉津温泉に立ち寄った後、隣の石見福光駅まで走り、自転車だけを自転車置き場において1840発で荷物だけ持って益田へ移動します。 こう云った時にWikimediaのマニアックな情報は便利です、知らない駅でも検索するとしっかり駅の写真に屋根付きの自転車置き場が写っていたりします。
 新見駅にて、撮り鉄子発見!! 4月の東北遠征の帰りに見かけた子と良く似てたけど。
 最近、輪行する人を良く見かける様になり、休日とは云え朝から5人も見かけました。 新見駅では先の特急「やくも」から降りてきた彼と少し話をしましたが、生山で下車し「砂の器」で有名になったあの木次線の亀嵩まで走るそうです。

 米子から益田行きを待ちますが、やってきたのは姫新線を追われてきたキハ47、まだ以前の塗装のままです。 写真は温泉津駅にて。
 温泉津駅で輪行袋を開けて、困った事に前輪がパンクしています。 温泉に立ち寄り石見福光駅まで移動する予定はもともとタイトですし、温泉津駅では安心して置いておけそうな場所もありませんので、温泉は諦めるしか。 温泉津温泉は温泉津町道路元標を訪れた折りに徒歩で温泉街の入り口まで行ったのですが、今回も入らずに引き返す事に。

 温泉津駅から隣の石見福光駅までは山陰本線でわずか3キロ程の距離なんですが、道路はR9へ回る必要があります。 ただ地図上には山越えの黒線道があり、温泉津で尋ねると自転車なら問題なく通れる道の様です、実際行ってみると砂防ダムの工事で歩行者も含め全面通行止め、ただ今日は「休工日」で通る事ができました。 峠を越える日本海と岬を穿つトンネルが、日本海だと何かピンときませんが、ここの海岸にはサーファーが結構来ていました。
20100731f.jpg益田へ昨年3月に来た時に見つけたJAZZの店「マルフク」、ケーキの店だったりもするのですが、ライブもあるお店です。 実はこのお店の上はターミナルホテルとらやと云うビジホになっているので、今回はこちらにお世話になりました。 新見から予約の電話を入れた時にも気がついたのですが、予約を受けたのは店のマスター、フロントとの受付もマスターが下から上がってくるのです。 ホテル内の廊下や部屋にもJAZZのアルバムジャケットが飾られてます。 まぁ宿泊客の殆どは普通の人でしょうが、JAZZファンにはたまりせんね。  シャワーを浴びて、最近できたローソンで買い出しをして、下のお店へ、明日の事も考えず飲み過ぎました(^_^;)

本日の走行 24.3キロ

王寺0430→0503新今宮0512→0530大阪0540→0646西明石0647→0720姫路0732→1100新見117→1320米子1347→1634温泉津 7,670円
石見福光1840→2020益田 1,280円
8,950円分乗車

川津今西林道へ

 夕方、今月6度目の芋峠まで往復し「よろづ」へ立ち寄った処、明日は恒例の「グランドフォンド吉野」との事、またまた東吉野へでも行こうかと思っていた処、コース上でハチ合わせるのも何だなぁと思っていたのですが、長玉を担いで入野の桜並木あたり待ち構えるのもいいかも、でも100人も走ってきたら誰が誰だか判らないよね、と思っていた処… UG兄氏から電話が掛かってきて、川津今西林道に行かないかとのお誘い。 川津今西林道は奈良県吉野郡十津川村の風屋ダム湖畔の川津地区から南へ、奈良和歌山県境の護摩壇山(1372m)から東南に延びる標高1000mクラスの山稜を越え国道425号線の玉垣内地区へ下る舗装林道、峠より北側の川津側が長年未開通で、峠から稜線沿いに西に向かい、猪笹林道を経て護摩壇山へ抜ける作業用林道を含めて川津今西林道として、オフローダーの間では紀伊半島有数のロングダートとして知られていました。 私もMTBで紀伊半島のダート林道を走り回っていた頃、何度か猪笹林道側の入り口に立った事がありますが、アプローチも大変な上に護摩壇山からだと30キロを越えるダート路に恐れをなして足を踏み入れる事がないまま、今ではダート路を走る気力も興味もなくなってしまい、紀伊半島に残した未踏区間の一つとなっていました。 数年前には北側区間も開通したのですが、新しく開削された林道は木陰も少なく殺風景な処も多いので興味をそそる事もありませんでした。 2008年にChokoさんがロードで走られて、紀伊半島No.1舗装林道とBlogに紹介しているので、UG兄氏はこれを見られた様です。 誘いに乗ってみたものの調べてみるとスタート地点の標高が思っていたより低く、峠まで正味1000mの標高差です、直登?でこの標高差、健脚のUG兄氏と二人旅ではプレシャーが大きいのでT御大を誘い込みます、これでのんびり走っても退屈させずに待って貰えます。 朝6時にT御大宅まで自走し合流、最強のトランスポーターHiAceに乗り込みます。 コースはChokoさんが走られた南行きではなく、十津川温泉付近にデポして林道を北へ越えR168を南下する時計回りのコースとします。 北側斜面とは云っても新設の北側区間は斜度に緩急がなく、日陰も少ないだろうし、南側は中腹までは集落も残る古くからの道で自転車には登りやすそうです。 加えてR168は南行きで下り基調となります。 デポ地にて、十津川村と云ってもここの標高は150m程しかありません、ここから日本三大酷道の一つR425を龍神方面に少し行きます、そちらは何度も走った道ですが、川津今西林道は正直云ってちょっと憂鬱です。(Photo:T御大) R425を少し走り重里を過ぎて永井の集落、この先でR425と離れて川津今西林道に入りますので、最後の補給ポイントです。たとえR425を辿った処で龍神まで食品は手に入らないと思いますが。 地元のおじいさんと挨拶して話をしていると、鍛冶屋さん、少し見学させて貰います。 後で判ったのですが、十津川村の道の駅でも園芸用の道具が幾つか販売されていて、ネットで「田上鍛冶屋」で検索すると、十津川に残る唯一の村の鍛冶屋ととしてNHKでも紹介されたりと、おじいさんは結構な村の有名人でした。 玉垣内でR425と別れ川津今西林道に入ります。ここにふるさと林道小原永井線の案内板が出ていますが、この林道は十津川村役場のある小原から途中の那知合までしか開通していません。 いよいよ本格的に登りが、ご機嫌なお二人。   十津川村村営バス「今西口」の停留所、一日2往復やってきます。 ここで標高385m、この三叉路を右へ登って行きます。   見上げる様な処に護摩壇山への林道が見えます、あの高さまで登らなくてはなりません。   今西地区は集落と云っても、山腹に数戸が点在しているだけで、標高600mを過ぎる辺りまでは西側斜面のこの様な道が続きます。 南側を見下ろす側のコーナー、眼下には先ほどの永井の集落や、向こうにはいわゆる熊野三千峰を望む事が、ここで標高650m程になりますが、峠まではやっと半分、11時前、時間的にも影も少なくなり、これから徐々に厳しくなりそうなので、木陰を探して暫し休憩する事にします。   最後の1.5キロ程が結構厳しかったですが、12時過ぎにようやく標高1120mの峠にたどり着きました。 ただ峠そのものはモルタルを吹き付けた切り通しやフェンスがあったりと殺風景な処でした。   峠の三叉路は木陰も無いので護摩壇山へのダート林道を少し走って木陰で少しお昼にする事に、UG兄はジェットイル持参、真夏とは云えここは標高1100m、暑いコーヒーを美味しく頂きました。   ダート路を少し走ってみます。 このメンバーでダート路を走るのは2005年の野迫川村の川原樋川林道以来ですね、良く締まった走りやすいダートでした。 北側は風屋ダム湖畔へ下る標高差800mの豪快ダウンヒル、こちら側も路面状態は良く落石の少ないコースです。 ダイナミックさではサンギリ林道の方が上ではないかと思いますが、この様にダム湖を見下ろすコースはなかなかのものです。 50代おっさん3人が入れ替わりお互い写真を撮り合いながら下って行きます。 (Photo:T御大) 川津橋と川津大橋と風屋ダムに架かる新旧の橋が見える処まで下ってきました。 手前の川津橋は今は全面通行止で渡れなくなっていて、R168へ入るには1キロ程も遠回りになっています。 (Photo:UG兄) 川津でR168に入りデポ地の十津川温泉を目指しますが、雷の音が聞こえてきて雲行きが怪しくなってきました、風屋ダムを下る頃にはパラパラと、道の駅まで走り抜けるのは難しいので、風屋花園のバス停へ潜り込みます。 バス停と云っても店仕舞いした商店の店先で、ゆったり座れて近くに自販機、商店、公衆便所、ついでに散髪屋まであります。 40分程でしょうか小降りになるまで暫し雨宿り、お二人は気持ち良さそうにうたた寝する始末。 小降りになった処でポンチョを被って出発、もうフードもいらない程に雨もおさまり、道の駅ではポンチョも脱いで、滝を過ぎる頃には路面も乾いていました。 十津川温泉で一番素朴な浴場「わらびを」(300円)に入り帰途に就きました。   猛暑の下界を離れて、恵まれたコースを快適に走れた一日でした、UG兄さん往復の運転有難うございました。 コース上での走行距離約63キロ。