久し振りに「二つの丹生川」へ(前半)

 今日は久しぶりに和歌山県と奈良県にそれぞれある丹生川と云う川に沿った道を遡るサイクリングに出掛ける事にしました。
 この二つの丹生川、何れも紀の川の支流で一つは和歌山県高野町富貴を源流とし九度山町で紀の川に流れこみ、もう一つは奈良県吉野郡黒滝村を源流とし五條市で紀の川に合流しています。Geoshapeリポジトリ > 国土数値情報河川データセット より
 ここでは「丹生」の由来は割愛しますが、全国には10以上の丹生川があり多くの土地に「丹生」の地名があり、また丹生神社もあります。この丹生川沿いの道は以前から何度も走っているのですが、雰囲気の良い山峡を縫って走るコースで、大阪方面からの輪行を前提とした「二つの丹生川を遡るランドナーサイク」と銘打ってして2018年9月2022年10月にRRCB有志で走っています、起点は南海高野線九度山駅、一応の終点は近鉄吉野線吉野駅として距離は約75キロになります。ただ私の場合は奈良桜井から九度山駅まで自走し、吉野駅から自走で帰途に就くとなると150キロ前後と結構な距離になってしまいます。

 朝6時に桜井の自宅をスタート、明日香村を抜けて近鉄飛鳥駅前から吉野口駅前(写真左)、そこからはJR和歌山線に沿って走ります。吉野口駅の手前からは京奈和自転車道のルートが利用できますが、大阿太高原には入らず重阪(へいざか)峠(写真右)を越えてR24に入ります。。

 五條市今井から二見の手前まで旧道を行きます。本陣交差点をパスできるのがメリット。最近になってサイクリングルートを示す青矢印が北行きのみマーキングされています。五條市街を抜けるまでは先々週の「四国の右上…」とほぼ同じコースですね。

 上野公園の脇を通ってJR和歌山線沿いの小径へ、現在の和歌山線は紀の川寄りを走っていますが、昭和26年頃まで山側の真土(まつち)トンネルが使われていて現在も廃トンネルを見る事ができます(写真左)、和歌山線唯一のトンネルだったのですがね。小径は暗渠になっていますが、線路は鉄橋で奈良和歌山県境を越えています。(写真右)

 和歌山県で最も北に位置する隅田(すだ)駅、紀の川サイクリングロードの終点にもなっています。かつての木造駅舎は取り壊され今どきの簡易な待合室のみになっています、決して綺麗とは云えなかったトイレも撤去されました。
 恋野橋で紀の川左岸へ渡り、再び京奈和自転車道へ。橋本橋南詰を少し行った処から快適な専用道となり、南海高野線学文路駅の手前まで続いています。

 約43キロ走って九度山駅に到着、九度山の交差点から駅前への僅かな距離は和歌山県道114号九度山停車場線なのですが、50mで10m余り登らされる激坂です。
 現在、九度山駅にはおむすびスタンド「くど」がOPENしています。売り場は下りホームに面していますが、自動改札を通らずに行く事も可能です。「みかん鶏味噌カツ」と「おかかはちみつ梅」を買い求めて今日のお昼にします。さてここからが「二つの丹生川」のコースになりますが、奈良県黒滝村の道の駅「吉野路黒滝」まで食料品の調達は期待できません。

 出発しようと思っていたら「特急こうや」が、初代の20000系より洗練されていますが、やはり昭和のデザインですよね。
 九度山をスタート、赤瀬橋までの僅かな距離ですが R370を行きます。向こうの赤いアンダートラス橋は近代化産業遺産にもなっている丹生川橋梁。2020年に撮った「自撮り」とてもタイミングが合わせられないので合成。

 赤瀬橋交差点で高野山へ向かうR370と別れ県道102号宿九度山線へ、「玉川峡」と呼ばれる丹生川右岸のガードレールも途切れ途切れの1~1.5車線路を行きます。以前に一度お世話になったキャンプ場「どーむびれっじ」ですが、その後「ごりょう橋キャンプ場」として再開されている様ですが、利用期間が限定されている様です。

 彦谷で橋本橋から狼頭峠を越えてきたR371に合流、国道と云っても紀伊半島の山間部を縦走する酷道、道路状況は県道102号と変わりありません、と云うかそれ以下の区間も。

和歌山県道102号宿九度山線から酷道371号へ 玉川峡を行く(3分27秒)


 途中、橋本市宿にある「やどり温泉」改装前の2009年ですが「峠おやじ弐千峠」サイクの前日はここに泊まりましたね。現在は火水木曜が休館日となって自販機は利用できますがトイレが使用できません。

 河合橋の三叉路で右折して高野山へ向かうR371と別れ、町道筒香線を筒香へ、「つつごう」ではなくて「つつか」です。
 標高436m、以前に「自撮り」もした、下筒香の集落を見上げるビューポイント、1155 お昼前ですしおあつらえ向きのコンクリートブロックもある事ですし「くど」で買ったおむすびをここで頂く事にします。
 下筒香で県道733号川津高野線へ、三叉路を右折すると紀和隧道(今井峠)を越えて野迫川村へ行く事ができます。五條から奈良交通の路線バスが和歌山県高野町の富貴と筒香を経由して野迫川村野川へ通っていた時代もありました。現在の高野町コミニティバスのバス停も「野迫川口」となっています。

 上筒香の風景、既に田植えが終わっています。
 「ここで写真をとると成金になれるらしいぞ!」で知られる成金バス停、初めて通ったのは40年近く前だと思うのですが、まぁ成金にならずとも飢えずに生き長らえているので良しとしましょう。

 標高600m近い高野町富貴の街並みにある「やきもちカフェ」は原則月2回第2,4日曜日のみの営業です、近くに無料休憩スペースができていました。富貴の里おもしろスポット進化地図

 富貴が和歌山の丹生川の源流部となります、ここから奈良県側へ向かって標高650m程の峠を越えますが、標識もなにもないのでどこが県境なのか良く判りません。GoogleMapに「鳩の首峠」と云う表記も見えますが、この富貴から西吉野町永谷へ越える道ではなく西吉野の大日川(おびがわ)から永谷に越える十津川街道の間道であった様で天誅組も関わった峠道だとか。(後半に続く)

アフィリエイト広告を利用しています