見てから読むか、読んでから見るか、

って角川だっけ、そんなコピーがありましたネ。
 先週、TVで磯村一路監督の最新作「解夏」が放映されていたが、その週の深夜には同監督の前作の「群青の夜の羽毛布」が放映されていた。 本上まなみが主演した事以外には話題性も少ないし、評価も決して良くなさそうな2001年の作品だが、若松孝二、神代辰巳門下で新東宝で苦労してきた監督だけあって、私にはトレンディな恋愛ドラマに終わってしまった「解夏」よりもずっと好ましい作品だった、決して演技力があるとは思えない本上まなみの魅力を自然に引き出して、主人公’さとる’を良く演じさせていた。 小日向文世の演じる父親の存在が希薄過ぎて背景が判りづらいとの評価もある様だが、私にはこれで充分な様に思えた、と云うより心を病んだ父親と’さとる’との関係が原作では’さとる’をカウンセラーと誤解している辺りがどうも不可解なのである。 あと興醒めだったのはエンディングの鬼束ちひろの歌、別に嫌いな訳でもないのだが...


山本文緒、OL層に人気とやらの今様な女流作家の作品、それだけでzとても読む気にもなれなかったが、映画のお陰かたまたま長時間列車に乗る予定もあったので、久しぶりに文庫本などを買ってみた。 映画の面白さもあって最後まで読み切ってしまったが、この作者の他の作品を読んでみようと云う気持ちまでは起こらなかった、原作と映画をいずれが先にせよ両方を読んだり見たりするのも面白いものであるが、過去に原作を読んでから映画を見た作品はいくつも思い浮かぶのだが、逆はなかなか思い浮かばない、やはり原作を先に読むべきなのかなぁ...


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