「笛吹けども踊らず」なの?

20151001.png ブログで批判めいた事や物事を斜に構えて捉える様な事ばかりを書き連ねるのはあまり良しとしていないのですが… たまには良いでしょう。
 うちのブログを見て頂いてる方には現在奈良県が実施している「ならサイクルスタンプラリー」についてはご存知の事だとは思いますが。 改めて説明しますと、自転車を利用してあらかじめ指定されているポイントを巡り、GPS機能の付いたスマートフォンでいわゆるチェックインを行うと云った、今風のデジタルなポイントラリーなのです、まぁ自転車でなくてもチェックインはできなくもないのですが。 自転車をターゲットとしたイベントと云えば、レースまがいのイベントばかりで、民間のイベント屋が行なうならともかく、自治体が行なう限りは果たしてそれがどれ程の地域貢献や一般のスポーツ振興になっているのか計りかねますが、私としてはこの様なスタンプラリーの様なイベントの方が、自治体が行うに相応しいと考え支持もしていた訳で。 原則レースまがいのイベントには参加しないとしている私も、奈良県在住のサイクリストとしてこの「スタンプラリー」には積極的に参加し、自身のブログでも紹介させて貰っている訳です。
 昨年は「ツールド紀伊」と云うなんと紛らわしいと云うか、時流に乗ったネーミングで和歌山県と三重県を巻き込んで紀伊半島と云う広域で30ヶ所を巡るものでしたが、今年はどういう経緯でそうなったのかは知る由もありませんが、奈良県のみ24ヶ所のポイントで「ならサイクルスタンプラリー」として7月18日から行われている訳です。 当然今回も全ポイント制覇を目指して参加させて頂いていて、先月末までに19ポイントをクリア、後5ポイントを残すのみとなっています。
 案内チラシなどの作成や配布は必要だとしても、従来のスタンプラリーの様にスタンプカードの印刷や配布、設置場所の確保などは不要な訳です。 チェックインにスマホを利用する以上は、インターネット媒体の活用が考慮されているのは当然の事ですし、HPでの情報発信に加えて、facebookと云ったSNSでの情報交換なども呼びかけられている訳です。 当然県の担当部署が片手間でできる話でもありませんから、それなりの予算が組まれて外部業者に運用までを含めて委嘱されている訳でしょう、当然我々の税金の一部が利用されている訳ですから、有効な運用がされていて然るべきなのです。
 実際のところ昨年の「ツールド紀伊」では全ポイントをクリアしたのが13名、チェックポイントの中で最多の「奈良公園」ですら91名と云う有様、今年の「ならサイクル~」では8月31日現在で全ポイントクリアが2名、同様に最多の「平城宮跡」で16名と云う状況です。 決して安くは無いだろう参加料を払ってまで申し込まれるイベントの参加者に比べて少な過ぎる数である事ははっきりしています。 スマホ利用と云う方法に無理があるのでしょうか、しかし現在のスポーツサイクルでのスマホ利用者の比率は相当に高いものです、そうなるといわゆるマーケティング不足、この手のイベントが大多数に受け入れられないのか、周知方法に問題があるのかと云う事になります。
 さらにfacebookでの情報交換においては今年度は私以外の書き込みは皆無、さすがに「いいね!」やコメントがありますが、はっきり云って9割以上が身内な訳でして、こちらが恐縮して書き込みを遠慮してしまう状態です、「笛吹けども踊らず」とは正にこの事かと。
 
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 ところで同時に開催されている行事にフォトコンテストがあります、こちらも媒体としてfacebookが利用されている訳でして、応募作品を「いいね!」の数で判定すると云うなかなか大胆な方法とっているのですが、昨年はこれに運用上の不手際があって、明らかに不公平な裁量が行なわれました、これについてfacebookのコメントを通じて非公式ですがクレームを付けましたが無視されたままです(後日メールにて私信に近い形式で不手際があった旨の知らせは受けましたが) さて今年は2ヶ月を経ても応募は皆無、さすがにこれはと思い先月21日に「フォトコンテスト応募作品」として1点投稿したのですが、10日経っても「~応募作品」として登録されません、主催者である県の担当者あるいは仮に委嘱されている業者であったとしても、この程度の規模のイベントですから専従しているとは思えませんが、10日も放置されているのは常識では考えられません。
 さすがにカチンときて今朝になって次の文面を問い合わせ窓口に直接送りました…
『 9/21にfacebookのタイムラインにフォトコンテストの応募を行いましたが、未だに「応募作品一覧」に反映されません。 念のためにフォトコンテストのスレッドにコメントとしても書き込みしましたが無視されたままです。 応募方法に間違いがあるのか、作品が不適当なのか、ご説明を願います。 昨年の不手際もありますし、かなり疑心暗鬼になっております。 またコンテスト期間を前半後半に別ける、賞はいまなお検討中(後付けなら賞ではなく粗品にされては)のままになってますが、どの様になるのでしょうか。 』
 自動応答の受付メールが返信されてきましたからには、問い合わせ窓口としては機能しているはずです。 そして夕刻になってfacebook上で私の書き込みに対して「ならサイクルスタンプラリー」氏から複数の「いいね!」が付きました、タイミング的にこちらの問い合わせは明らかに通じている様ですが、相変わらず「フォトコンテスト応募作品」への掲載は行なわれていませんし、先の直接の問い合わせに関しても回答はありません。 これを’無視’と云わずに何と云いましょう、振り返ると昨年も私以外にも同様の問い合わせを無視されたままになっていると云う人がおられ「私はメッセージで送付しましたが放置されたままで、最後の最後で掲載されまして、当然ながらいいねはつかないですよね。 何か意図的なものを感じました。 」と書かれておられました。 しかし’無視’までして何か都合の悪い事でもあるのでしょうか。
 「スタンプラリー」そのものは世間から見れば単なる遊びや趣味の範疇のものでしかありません、しかし自治体が大義名分を掲げて公費を使って実施されている限りはそれは県の事業の一環、すなわち役所の仕事なのです。
 
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 「スタンプラリー」はともかく、応募規定上一次使用権すなわち著作権まで提供して、県の事業の一助にでもなればと応募した「フォトコンテスト」は取り下げる事にしました、折角「いいね!」を頂いた皆さんには申し訳ありません。
 日頃から「ならくる」「奈良県の自転車道に物申す」として県内自転車道に対してやや批判的な立場を取っている私ですが、最近では奈良県は「全長75キロ、奈良県縦断サイクリングロード整備へ」を発表しており、今回の件を含めて県がサイクリストをダシにして、利用者のための事業ではなく自分達や業者のための仕事を作っているのではないのか?と云う視点で見て行きたいと思います。