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2023年夏 18きっぷ輪行旅「リベンジ関東遠征」2日目前半

十石(じっこく)峠(1351m)にて


 明るくなってきた頃には起きだして輪行支度を解き、出発準備を始めます。今日は十石峠を越えて群馬県側に下り利根川を渡り伊勢崎市までの120キロ程の行程になります。十石峠までの標高差は約670m、群馬県側から登る事を考えるとずっと楽なはずですが。写真は宿の前と中込駅の前で。

 小海線に沿って県道2号川上佐久線を約10キロ、中込駅から6駅先の海瀬駅近くまで南下。十石峠への国道299号へ入る手前で補給のために千曲川を渡り一旦国道141号線に入ります。この先は群馬県に下るまで補給は期待できません。


 国道299号は長野県茅野市から埼玉県入間市を結ぶ延長200キロ程の国道で、途中麦草峠(2,157m)、長野群馬県境の十石峠(1,351m)、群馬埼玉県境の志賀坂峠(780m)を経由します。佐久穂町から十石峠まではほぼ抜井川に沿っていて、1982年に完成した古谷ダムまでは改良が済んでいて概ね集落を避ける様にバイパス化されています。

 1ヶ所だけ通行止でバイパスを経由しなけらばならない区間がありましたが、旧道を縫って走ってゆくと車も少なくのんびりと里山風景を堪能しながら走る事ができます。

 南佐久郡大日向村道路元標は佐久穂町大日向の旧道沿い、大日向多目的研修センターと云う公民館の様な建物の前に残っています。

 古谷ダム、決して大きなダムでもありませんが、急坂もなくあっけなくダムに着いてしまいました。ダムサイトにはトイレがあるだけ、この先は民家もありません。

 沿線唯一の景勝地「乙女の滝」入口には駐車スペースがありますが、滝までは300m程遊歩道を歩いて行かなければならない様で一旦諦めたのですが、車道が滝近くまで来ると滝へ降りる階段があり自転車なら置いておけるスペースがあるので、ここから「乙女の滝」へ向かう事に。


 落差こそ大きくないものの水量が豊富なせいか「乙女の滝」と云う名にしてはなかなかの迫力です

 国道299号「乙女の滝」前後が狭隘で斜度もあります、その後緩急を繰り返しながら十石峠へ、暑さのせいでしょうか、ここまでの距離、所要時間は大した事もないのですが、結構堪えます。

 展望台が見えて十石峠に到着です、案内表示の温度は34℃を表示、日向の温度とは云え標高の割りには涼しくありません。

 展望台が開放されていますので登ってみます、3階建て位の高さはあるのですが、正直云って展望は決して良いとは。ベンチも何もありませんので、床に座りこんで持参の弁当をひろげます。

 ただ展望台からは国道が見下ろす事ができます。なかなか面白いのですが、残念な事に今回は「自撮り」の準備はありません。

 

1日目 2日目前半 2日目後半 3日目

さて「青春18きっぷ」今年の夏は

 今年も夏の「青春18きっぷ」の発売は既に今月1日から始まっています、と云っても20日からでないと利用できないので、そう前倒しして買う人もいないと思いますが、そろそろ今夏のプランを考えておかないと。
 まず春の関東遠征のリベンジで関東の道路元標巡りはしておきたい処、でも真夏に熊谷とかあまり行きたくないですよね、ならば信州から山越えして関東へ下り多少は涼しそうな埼玉群馬の奥の方を。
 以前からあたためていたプランで、初日は勤務明けから長野県の小海線沿線まで移動しておき、翌日国道299号線に入り、未収の南佐久郡大日向村道路元標を拾って十石峠を越えて群馬県多野郡神流(かんな)町へ下り、神ヶ原から先は神流川沿いに国道462号線で藤岡市方面へ下るか、志賀坂峠(780m)を越えなければなりませんが、そのまま国道299号線を走り埼玉県秩父市方面に走れば、何れでも道路元標が幾つかは拾えるでしょう、涼しげな山間部ですし冬は無理なコースですしね。

 もう一案は同様に佐久か小諸あたりまで移動しておいて軽井沢から碓氷峠を下れば、群馬県碓氷郡の元標を3つ4つ拾えるかと、以前に走った事のあるコースですし、延陽伯号でも大丈夫でしょう、延陽伯号ならルーツ?の富岡製糸場へ立ち寄りたい処ですね。ただその日の内に帰ろうとすると名古屋から近鉄利用でも高崎1232(湘南新宿ライン熱海行)が最終になるのが厳しい処、もっと休みがあればねぇ。ちなみに2010年9月7日は横川駅から12時頃に帰途に就いています。

 ところで来春の北陸新幹線敦賀延伸で敦賀〜金沢間の3セク化、ついに石川県へは18きっぷでは行けなくなります。既に開業が1年遅れている敦賀延伸ですが正式開業日がいつになるかはまだ発表されていません、春のダイヤ改正が行われる2024年3月の第2土曜(3月9日)または第3土曜(3月16日)が考えられます、つまり来年春のシーズンの「18きっぷ」が最後になるかと。しかし3月前半の石川県を走るのはちょっと辛いかも知れません、もちろん今年冬のシーズンも、となるとこの夏のシーズンしか、石川県に残る未収の道路元標(赤色)を9基を片付けておかなくては、能登半島も行きにくくなりますからね。

ゆるゆるCC「ランドナーオフ滝畑ダム」おまけ

蔵王峠にて

 ゆるゆるCCの皆さんと夕月橋でお別れして右岸の道を遡り、食堂と売店をやっている湖畔観光の処で府道61号堺かつらぎ線に入ります、府道と云っても峠まで離合困難な一車線路が峠まで続きますが、一般の車が入ってくるのはせいぜい光滝寺キャンプ場までです。
 その先は円形の滑り止めが彫られた激坂が断続的に続きます、まぁ緩急があるのがせめてもの救いですが、路面は濡れていたり水が流れていたりと、ロードバイクには登るのも下るのもお勧めはできないルートです。
 それでも横を涼やかな渓流の流れる林の中は快適、と云いたいのですが虫が多いのですよね、今日は「自撮り」の準備はして来なかったのですが、ここで立ち止まるには虫除け対策が必須です。

 堀越観音への分岐を過ぎて橋を渡ると大阪府と和歌山県の府県境になる蔵王峠(560m)、なんと峠の手前には石川が流れているのです、その橋の名前はなんと「蔵王峠橋」、○○峠橋なんて他に聞いた事がありませんよね。結局、光滝寺キャンプ場から峠までの間でやって来た車は軽トラが2台と単車が数台。

  蔵王峠へは2019年5月以来、その折は堀越観音経由で下りました。その前は2014年11月に2日連続で和歌山県側と大阪府側から登っていて、2009年6月には「峠おやじ弐千峠達成記念サイク」のコースになりました。

 今日は県道61号をかつらぎ町へ下る事にしますが、峠の和歌山県側には「葛城蔵王権現社」が鎮座していて、朱塗りの鳥居が並んでいます。

 和歌山県側の道路状況は良くて、暫く林の中を下ると展望が開け、眼下に紀ノ川の流れを望む事ができます。しかし下界は暑そうですね、暗くなる前に帰れれば良いのでのんびりと行く事にしますが、 結局14時半には紀ノ川に架かる三谷橋北詰に下ってしまいました。三谷橋は京奈和自転車道が九度山を出て左岸から右岸に変わる処で、ブルーラインが引かれています。 1449 WAKAYAMA800モバイルスタンプラリーのチェックポイントになっている「道の駅 柿の郷くどやま」の到着、貴重な梅雨の中休みの休日だけあって車も人もいっぱいです、サイクルスタンドの周りにはローディの数もね。

 学文路駅を過ぎた辺りから京奈和自転車道は専用道となります、西向きに走る事が多いので新鮮です。いつもの四阿で休憩する事に、風が心地良いです。紀ノ川沿いではすれ違ったロードも多かったですが、ソロのランドナーも2台程。この後五條の吉野ストアで補給しただけで阿太高原に取りついて福神~薬水~吉野口~飛鳥と近鉄吉野線に沿って走り、18時半には無事桜井に帰投しました、走行131.3キロ、ほぼ計算通りですね。

 集合写真を含む大きなサイズの画像を順次うちのHP「サイクリングの記録」にUPしています。なお認証が必要です、ログインは’2023’、パスワードは2023年版「CanCan謹製卓上カレンダー」の裏表紙右下の黄枠内の4桁の数字です。なおスマホのSNSアプリ等からリンクをたどると401エラーが出る事があります、Crome等ブラウザで開いて下さい。

ゆるゆるCC「ランドナーオフ滝畑ダム」

 貴重な日曜の休みと梅雨の中休みが重なりましたので、今日は乾さん率いるゆるゆるCCの「ランドナーオフ滝畑ダム」に参加してきました。
 最初は大和川に沿って亀の瀬経由で集合場所の柏原市役所前まで行く予定だったのですが、職場に忘れ物を取りに寄りたかったので橿原~大和高田経由で関谷越え、田尻峠を越えて行く事に。0716 奈良大阪府県境を越えます、R165を極力走りたくないので、旧街道を越えて関谷駅の北側を通り、踏切を渡ってR165に取り付きます。以前は旧トンネルの前の県界標の横を通って行けたのですが、今は通れなくなっています。

 7時半には柏原市役所前に到着、ガード付き限定にしていない事もありますが、フタを開けたら参加者は20人超に、初参加の方もおられてこの時点で24名かな。

 年末恒例の「石川ポタ」でお馴染みの石川沿いのサイクリングロードへ。
 途中でmikaさんやofはやまさんと合流。


 サイクリングロードを更に南下、通称「OHCHOの森」を過ぎると私は土地勘がありません。

 参加メンバーが揃った処で最初の休憩。
 幾らも走っていないのですがコンビニ前で再び休憩。ランドナーオフにしては女性が多いです、画期的。

 0948 ようやく出発。

 河内長野市街のスーパーでお昼を調達します。


 河内長野へは「光滝キャンプ」とか何度か来ているのですが、ほんとよそ者には道が判り難いです、判ったのは天野酒の前だけ。(写真右 : kanbiさん)

 どうやら滝畑ダムへの道へ、まだまだリハビリモードのもりやすさん。滝畑ダムへは右岸の鄙びた道もあるのですが、最後は左岸の車の多い府道に戻らなければなりません。

 お昼はダムの見える湖畔の四阿にて。(Photo : ベルパパさん)

 今日のコースは柏原市役所と滝谷ダムの往復で、帰りは梨の木トンネルを経て横谷林道を経てダム下へ出るとの事ですが、私はここで失礼して蔵王峠(560m)を越えて橋本~五條経由で帰途に就く事にします。(写真右 : 乾さん)
 峠を2つ越える事にはなりますが、ここまで既に60キロ走っていますので、距離的には10数キロしか変わらない計算なんです、甘いかな。
 夕月橋で梨の木トンネルに向かう一行とお別れ、皆さん今日は有難うございました。(つづく)

 

遠回り通勤サイク「風の森」

御所市鴨神 風の森にて

 今日は昨年6月のリベンジで「自撮り」の準備をして「風の森」へ向かう事にしたのですが… 「松のや」が朝からがっつり食べて国道24号を可能な限り旧道を選んで南下します。
 御所の旧い街並を走っていると「御所宝湯」「グランフォンド in 奈良・吉野」のスタンプラリーのチェックポイントになっているんだ。営業時間は限られているけど、隣の「ごせまちセンター」で休憩もできるしね、今年のMBGFはあまり乗り気やないのですが、一応チェックインしたら宝湯のクーポンみたいなのが表示された様な、近くに「モリソン」「東川酒店」もありますしね、桜井より余程立ち寄り処か多いです、一度お風呂セット持って走って行くか、って帰りに汗かくか。

 一応「峠」ですんで徐々に斜度が上がってきます、でも国道を走る事を思えば快適です。せっかくですので船宿(せんしゅく)寺に立ち寄りますが、花の寺もこの時期はちょっと寂しいかな。紫陽花の咲く1ヶ月後位をお薦めします。2021年6月21日の模様

 風の森峠(259m)、信号のある峠も珍しいですよね、国道の峠は切通しなのですが、展望の開けるいわゆる「風の森」は信号を西へ更に標高で20m程登ります。暑い中ここまで登ってきたのですが曇り空になってしまいました、田圃に水も入ってませんしね、戦意喪失。
 予定では五條まで下って壷坂峠経由で帰るつもりだったのですが、今日は重阪(へいさか)経由でショートカットして帰途に就く事にしました。本日の走行44.5キロ。

遠回り通勤サイク(東吉野)

県道28号吉野室生寺針線 吉野郡東吉野村瀧野 染谷峠 

 今日は「自撮り」の準備を整えて、芋ヶ峠を越え東吉野方面へ向かう事にしますが、なぜか足が重くてペースが上がりません、栢森にて。

 いつもより休憩多めで 1030 どうにか芋ヶ峠(497m)に到着。

 今日は最短距離となるだろう津風呂湖南岸を行く事にします。

 入野(しおの)から入野トンネルを抜けて窪垣内へ下ります。
 先週も走った高見川右岸の県道16号吉野東吉野線を行きます。東吉野は新緑のこの時期が一番好きです。

 今日は小(おむら)回りで県道220号大又小川線から県道221号小村木津線を継いで走りますが、藤の花とシャガの花が盛りです。
 1320 高見山を見上げるいつものビューポイントまでやってきました。

 国道166号の旧道を暫く走り出合から県道28号吉野室生寺針線へ、「モバイルグランフォンド奈良・吉野」のチェックポイント「たかすみ温泉」へ立ち寄りますが、温泉の前のよろず屋で飲み物とお菓子をアイスクリームを買い求めて、チェックポイントの前で小休止。
 瀧野集落を過ぎて染谷峠(710m)への本格的な登りとなります。2ヶ所で「自撮り」にトライしますが、もう少し強い陽ざしがほしかったのですが、今まで何度も来ていますが、これと云う1枚が撮れません。昨年5月
 1526 染谷峠に到着、国道369号旧道の大内峠へ下り更に下ります。

 時間が押してきていますが、内牧から水呑峠でショートカットして菟田野へ、先週目を付けておいた芳野川沿いの小径へ。

 GoogelMapによると近くに「なんじゃもんじゃの木」があるそうで、丁度開花時期だと思うので見て帰る事に、激坂を押し上げた上の民家の庭先にあり、白い花を付けている今の時期はなかなか存在感があります。
 女寄トンネル経由で17時には帰宅、本日の走行86.2キロ。

信楽~伊賀上野サイク

県道138号信楽上野線 御斎峠にて(写真 : バクローさん)

 今年のGW、カタギの人には面白くない週間予報になっていますが、2日は良いお天気と云う事で走る仲間を緩く募った処、若干2名と現地合流1名が釣れちゃいました。行き先は信楽から伊賀上野と時々走っている定番コースです。

 近所のK君と5時半には桜井を出発、上街道を北上し奈良阪から大仏線跡に沿って加茂へ、恭仁大橋(写真右)で木津川を渡ります。(写真左は奈良少年刑務所跡)
 大阪から走ってくるF1さんとは和束ローソンを9時にスタートできる様にとの約束で走っていたのですが、なんと8時過ぎには着いてしまいました、ところが既にARAYA  EXCELLA Sportif の姿が…

 早々に面子が揃ってしまったので8時20分には和束のローソンを出発、府道5号木津信楽線を一路信楽へ。GW中の平日のせいなのでしょうか車が多い様な、それでも湯船を過ぎると殆どの車がR307を経由するため交通量は少なくなります。周りの風景は和束川の渓流、茶畑、田植えの始まった田園風景と趣を変えながら京滋府県境へ向かいます。
 0913 府県境の無名の峠に到着、和束ローソンから53分ですからランドナーでは上等なタイムです。ところで信楽で合流予定のバクローさんですが、信楽町中野のコンビニの近くのお寺で待っているとのめっせ。
 無事、R307の旧道でバクローさんと合流。ここから伊賀上野までフロントバッグにマッドガードの付いた自転車を連ねて4人で走ります、ただタイヤ径が700C、650A、20吋とマチマチなのはご愛嬌。(写真 : バクローさん)

 一旦信楽駅前へ、まだ10時前ですが「しがらき駅前陶器市」が開かれていて駅周辺は結構な人出、R307も渋滞しています。お昼は近くのコンビニで買い出しをして「鶏鳴の滝」で食べようと云う事に。

 「鶏鳴の滝」は大戸川上流にある滝で、県道334号多羅尾神山線の途中から800m程入った処にあります。国道422号を跨いで県道に入りますが、殆ど車はやってきません。(写真 : バクローさん)

 駐車場から押し担ぎで少し進むと「鶏鳴の滝」、真夏に来ると最高ですが、ここまで来るのがね。

 思い思いに食事の後は再び県道に戻り御斎(おとぎ)峠へ向かいます、伊賀上野側から登るのも大変ですが、結構ダルいアップダウンが…

 1206 御斎峠(570m)に到着、現在の県道の峠は切通しですが、少し下ると上野盆地の展望が開けます。「御斎峠なのか御斉峠なのか」
 上野では「鍵屋の辻」に立ち寄りましたが「数馬茶屋」はお休み。後から聞いた話では「数馬茶屋」が廃業する話がでているのだとか。
 上野市駅前でバクローさんとお別れし、猪田道から伊賀神戸へと南下し、初瀬街道に入ります。
 名張から赤目と走り、奈良県へ戻ってきました、既に100キロ超。道の駅「宇陀路室生」で最後の休憩、旧街道で海老坂峠を越え、室生ダム湖畔を走り、女寄峠を下って17時過ぎには桜井に帰ってきました、大阪へ帰るF1さんとはここでお別れ、どうぞご安全に。本日の走行146.2キロ、センチュリーランには届きませんでしたが、気温も程良く日が長いこの季節は距も延びます、久しぶりにガード付きを連ねてがっつり走りました。

2023年春 18きっぷ輪行旅「四国へ」2日目

「土佐塩の道」文代(ぶんしろ)峠にて

 今日は高知県香美郡の2つの道路元標を巡ります。高知での宿はビジネス街の中の小さなビジホですが、大浴場があって「旅行支援」で3,200円也、それに2,000円のクーポンが付いてくるのですから「旅行支援」様々です。朝、パンに玉子と野菜と飲み物と質素ですが無料の朝食を頂きます、走り出す前にはあまり食べないのでそれ位が丁度良いです、種類豊富なバイキングだとついつい貧乏性な性格が災いしますので。さて輪行支度を解いて宿を後にします、

 幹線道路を避け、予めあたりをつけておいた舟入川べりの道を東へ、通勤通学と思しき自転車と何度かすれ違いましたので、高知市中心部から郊外へ出るコースとしては正解だったかと。見た風景だなぁと思ったら2018年春に南海フェリーで渡った徳島から室戸回りで走ってきたコース、大津村道路元標の傍でした。ところでこの舟入川と云うのは江戸時代に開削された灌漑用水なのです。
 さすが南国土佐、もう田植えが始まっています、中には既に終わっている処も。

 香南市香我美町口西川 「土居の谷」バス停脇に建つ香美郡は西川村道路元標、昭和の大合併で1955年4月に無くなった村ですが、村域は現在の香美市、香南市、安芸市に跨っていました。「塩の道」とはその名の通り江戸時代、製塩が盛んな現在の香南市沿岸部と内陸部との塩を始めとして交易ルートが発達した様で、現在は「土佐塩の道」として整備されています。車道は県道30号線香北赤岡線として古道と交差する跨ぐ様に整備されていますが、西川の集落を過ぎると途端に道が狭くなります、峠の標高は知れていて斜度はあっても6〜7%止まりで、とにかくクネクネと長い「エエ道」が続きます、「文代峠」は盟友峠おやじナワールド氏の足跡もあるのですが、氏の云う急坂とは?随分と印象が違うものです。木々の間からかすかに海岸線が… そう云えば高知に来てここまで海を見てなかったゾ。


 切り通しになっている峠に到着、香美市となりますが字名は西川、西川村が峠を挟んだ地域であった事に納得、今では道の通じていない安芸市轟地区まで西川村だった事から、この山中に「塩の道」と関わった一つの経済圏があったのでしょうね。
 峠を越えると直ぐに民家があり、物部川の支流西ノ川沿いの先とはうって変わった明るい谷が続き国道195号(土佐中街道)まで下ります。
 次の在所村道路元標まで結構交通量のある道を数キロ遡らなければなりません。この195号は四ッ足峠を越えて徳島県阿南市へ続くので、徳島市経由で帰る案も検討してみたのですが100キロ以上の道のり、トンネルがあるにしても目の前の山容を見上げると引いてしまいます。

 在所村道路元標は香美市立吉井勇記念館の敷地内にあります、月曜は休館日と云う事で心配していたのですが、記念館の裏手の国登録有形文化財「渓鬼荘」近くにあり、道路元標の処まで行く事に問題はありませんでした。寡聞にして吉井勇なる人の事は何も知らないのですが、ググってみると近代の歌人で3ヶ月ばかりここ猪野々の地で隠遁生活を送ったのだとか、3ヶ月引き籠っただけで立派なハコモノが建つのでしょうか、ちなみに漫画家のやなせたかしの父方の実家もここ在所村。そんな事より「道路元標」ですが○○村がなくて「道路元標」としかなく、形状も省令に準じたものが破損してこうなったとも思えません、場所的に本来の位置から移設されたものでしょうが、とにかく「道路元標」と主張しているので「在所村道路元標」だと云う事に。在所村は1961年に合併に拠り廃止されています。
 在所村道路元標を後に国道は避けて物部川右岸の県道他を次いで土佐山田駅へと向かいます。先日の神通川程ではありませんが河岸段丘が発達している事と流れ込む支流の為に下り基調とは云え細かなアップダウンが続きます、左岸側には美良布村道路元標がありますが2008年4月に履修済、「アンパンマンミュージアム」とかもありますけど、あのキャラクタが好きでないんで。
 物部川は杉田ダムのダム湖となり、県道はサイクリングコースになっている様でブルーラインが引かれています。
 ところで「旅行支援」のクーポンですが使う機会もなく走ってきたので、土佐山田の街中に入った処でローソンで消費する事に、お陰で高松までの車中は豪勢に。コンビニで使えるのも便利ですがそれもなんだかなぁ…
 1510 土佐山田駅着、セブイレに母屋を取られた土佐山田駅。次の上り普通列車は 1630 と云っても1日5本ですが、のんびりしっかり輪行支度を。
 土佐山田駅2,3番ホーム、左がこれから乗車する 1630発琴平行、右は窪川行き。

 車中よりスイッチバッグの新改駅、左側が駅ホーム、右側が阿波池田方面への本線です。豊永駅を出ると乗客は2人に坪尻駅は通過して 1922 琴平着、15分待ちで高松行きに乗り継ぎます。
 高松 2033着、乗車4時間3分2,790円也。明日は高松港から小豆島に渡りますので、駅から比較的近い宿をとってあって輪行状態のまま移動します。
 本日の走行77.4キロ、高知まで行ってなんだかなぁと云うコース設定でしたが、道路元標2基に歴史ある街道の峠を越える事ができたので良かったかな、高知市街まで戻ると100キロ前後になるでしょうが、高知に住んでいたらなかなか良いコースかと。

1日目 2日目 3日目

芋ヶ峠を越えて吉野から宇陀へ


 勤務明け、例によって「遠回り通勤サイク」です。早朝は氷点下の寒さでしたが最高のお天気に、定番の東吉野方面を考えているのですが、とりあえずのんびり芋ヶ峠を目指します。


 吉野町側へ越えて河原屋のローソンでおにぎりと豆大福1つずつ補給しR169~R370と吉野川右岸を遡上します。
 窪垣内まで来た処で東吉野へは向かわず入野(しおの)峠へ、峠の途中には吉野川を見下ろすビューポイントが。

 三茶屋(みちゃや)で小休止の後、R370を離れ県道28号吉野室生寺針線を小名方面へ。
 県道は日の森峠前後で未開通のままですが、道なりに進むと無名の峠を越えて宇陀市域に入ります。

 菟田野から芳野(ほうの)川沿いを、後ひと月もすれば桜並木に。
 既に14時を回っていますが、「おごぼご」でランチに。

 「おごぼご」を後にして、正面に鳥見山や額井岳(大和富士)を望みながら宇陀川沿いを行きます。
 篠楽から県道198号粟原榛原線へ入り、女寄トンネルの桜井側に出てR166を一気に下り、予定通り16時には無事帰投、本日の走行67.6キロ。

 

遠回り雪中通勤ライド「吉野山」

県道257号才谷吉野山線

 1月も終わりに近づいてようやく始動と云うより、月間走行距離が300キロにも届かないので帳尻合わせに走り出したと云う感じなのですが… 暮れにカレンダーを届けられなかった吉野山「静亭」を目的地に走り出します。昨夜少し雪が降ったのと気温が低いので芋ヶ峠は避けて吉野口駅前から薬水を経て下市へ超える事にします。土木遺産にもなっている薬水拱橋(きょうきょう)をを抜けた頃はご覧の様に陽射しもあったのですが。


 車坂に下りてスーパーで買い物をして出てくるとなんと雪が酷く降り出してきています、車坂を下りる途中ですのでここから引き返す事も考えたのですが、12時過ぎには止む予報ですので、店内にあるマグドで少し時間を潰す事に。
 しかしマグドに入るなんて何年ぶりだろう、いつだったのかちょっと思い出せません。12時過ぎには雪も止み空も明るくなってきたので再スタート。

  千石橋で吉野川を渡り下市の街の中を抜けて県道48号洞川下市線へ、緩やかに登って行くのですが、里山風景は次第に雪景色に。

 才谷から県道257号才谷吉野山線へ。ところで県道48号には昔からちゃんとしたヘキサ標識が何処にもなかったのですが、真新しい標識が立っています、昨年10月の「二つの丹生川…」の時にもなかった様ですから、山側の法面の補修に伴う道路工事の機会に建てた様ですね。

 県道257号に入ると途端にこの有様、結局吉野山まで1台の車にも出合いませんでした、

 どうにか吉野山に到着、一応休日ですので観光客の姿がちらほら、と云っても桜の季節の混雑と比べたら閑散としていて閉まっている店も少なくありません、お馴染み「静亭」へ。

 あいにく若女将は出かけてて不在でしたが「葛うどん定食」を頂きます。15時頃からまた降り出すと云う予報ですので、カレンダーを言付けて14時過ぎには店を後にします。

 吉野山では来週にかけて「鬼フェス in 吉野山2023」と云うのをやっているのですが、鬼が4匹?ウロウロしています。タイミング良く店の前で出くわしますが、その恰好は寒すぎ、サービス精神満点の鬼たちで私のスマホを指差して「写真撮ろう!」って。

 帰りは県道15号桜井明日香吉野線と県道37号桜井吉野線で吉野山を下ります、桜の季節にはお馴染みの風景もご覧の通り。この2つの県道どう云った経緯なのか如意輪寺のあたりでそれぞれの終点があるのですが、道路そのものは1本道なのですが。

 吉野神宮駅近くまで下ってきました、もう路肩に雪も残っていません。さて壺阪峠を越えて帰るか裏芋か、標高は芋ヶ峠の方が高いのですが、壺阪峠の北側がネェ… 頑張って芋ヶ峠を越える事にします。

 千股付近が見上げる芋ヶ峠付近、結構厳しそう。

 この状態だと栢森まで車には合わないだろうと思っていたら3台も、気温が低いので轍がバリバリになっていて走り難い事と云ったら、どうにか 1546 無事に芋ヶ峠を越えます、流石に峠前後の激坂と行者辻の上の激坂は乗れませんでした。本日の走行64.5キロ、明日は国中でも降る予報、明後日の通勤を足しても300キロには少し足らない様です。